起訴においては「前提として犯行動機が重要で、殺意や殺人行為の立証に有用となる」としつつ、今回の事件については「現段階で犯人性や殺人の実行行為はクリアされる。あと検察官が考えるのは『責任能力は大丈夫か』という点だ」とした。

 精神鑑定については「26年前の精神状況が責任能力の判断対象だが、ここは結構難しい」という。

 名古屋地検は、安福容疑者の鑑定留置を始めたが、「警察官や捜査官が取り調べで得るものより、精神鑑定医が問診の過程で得る情報の方が大きいことがある。生育過程から何から掘り下げていく。ただ、判断対象はあくまで26年前の責任能力だ。その時に彼女がどう考えたのか。妄想などはなかったのか。そのあたりを探るため、なかなか難しい鑑定になるだろう」とした。

犯行に使われた凶器が見つからない場合
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