【スーパーフォーミュラ】第12戦(決勝・11月23日/鈴鹿サーキット)
スーパーフォーミュラ最終ラウンド第12戦決勝、シリーズ2連覇をかけた坪井翔(VANTELIN TEAM TOM’S)のチームメートが見せた粋なチームプレーが注目が集めた。
ランキング1位で最終戦を迎えた坪井だが、今週末の鈴鹿は劣勢を強いられた。7番手スタートから自力で2連覇を決めるには3位以上が必要だったが、スタートでまさかの出遅れを喫し、9位に後退。そこで坪井は3周目という早いタイミングでピットインする戦略に出た。そしてコースに復帰した直後、背後にはチャンピオンを争う岩佐歩夢の同僚である野尻智紀(TEAM MUGEN)が迫っていた。
冷えたタイヤでペースの上がらない坪井に対し、野尻は猛追を仕掛け、4周目に入るホームストレートで並びかけたが、この絶妙なタイミングで坪井のチームメートであるサッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOM’S)がピットアウト。フェネストラズの車両は、ホームストレートのイン側のラインを塞ぐ形となり、野尻はオーバーテイクを成功させられず、坪井がポジションを守りきった。
解説でレーシングドライバーの中山雄一氏は「まず坪井選手、第一関門突破。野尻選手を攻略できたのでこれは大きい」「サッシャ選手がピットから出てきたタイミングがバッチリで、うまく野尻選手を退ける形になったので、ここでチームプレーが一つあった」と言及。
ファンからも「インにサッシャがいて上手く抑えちゃった」「サッシャがインを塞いでくれた」「今日のF1より面白い」などの反響が寄せられた。
結果的に坪井は8位でフィニッシュし、シリーズランキング2位で2連覇達成はできなかったが、無線越しに「ありがとう、サッシャ」と感謝の言葉を伝えるなど、チームメートへのリスペクトを示したアシストは、最終戦のハイライトの一つとなった。(ABEMA『スーパーフォーミュラ2025』/(C)JRP)
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