■「受け入れる側が“認められない”と思える社会も大事」

 2020年公開の調査で、日本で「同性愛は社会に受け入れられるべき」と回答したのは、18〜29歳が92%、30〜49歳が81%、50歳以上が56%だった(出店:米ピュー・リサーチ・センター)。

ヤヱさんは息子の結婚式にスーツで参加(舞台練習の様子)
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 港区議でオープンリーゲイの斎木陽平氏は、「自分はClubhouseという音声メディアで、“全員一斉に”みたいな形で言った。そこでネガティブな反応はなかったし、時代が変わってきていると感じた」と自身の経緯を明かした上で、「私も母に『受け入れられない』と言われてショックだったし、“社会もぱっと受け入れてよ”と思いがちだが、受け入れる側に対するケアは必要だと思う。“理解できないのは悪。いけないことだ”と決めつける風潮も良くないと感じる」と語る。

 また、カミングアウトの是非については、「する・しないは、最後は自分で決めればいいと思うし、しなければならないものでも全くない。ただ、“言いたいな”と思った時に言いにくい要素がないほうが、望ましい社会だと思う」との見方を示した。

 REYANさんは、「受け入れる側が“自分がどう思ってもいい”“認められない”“私には合わない”と思える社会も大事だと思う。私が自分のセクシュアリティを受け入れてほしいと思うのと同じように、相手の気持ちも尊重しないといけない。カミングアウトに“善悪”をつけてしまうと、否定するのは悪だとなってしまうので、両方の意見を受け入れられるような社会になってほしい」と訴える。

 南氏は「こうした仕事をしていると、ゲイカップルからの相談も多い。亡くなった後のために遺言を作っておきたいなどの一方で、死んでも絶対に関係がバレないようにしたいという人もたくさんいる。後者も尊重しないといけないし、カミングアウトをしたから正しいわけでもない。そして、言われたほうが動揺した時に、“なんで驚いてしまったんだろう”とゆったり考えられる社会であるべきだと思う」とした。(『ABEMA Prime』より)

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