■男性不妊治療の課題

不妊症の原因 男性が約50% 男性は知らず
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 男性不妊の治療には、「不妊の責任を女性が負わされがち」「男性も心身の健康に影響を受ける」といった課題がある。加えて、泌尿器科医は約1万人いる一方で、男性不妊を見られる専門医は83人(泌尿器科医かつ生殖医療専門医である医師の数、2023年4月時点)のみであることも障壁だ。

 辻村氏によると、「泌尿器科医は約1万人いるが、学会が専門医と認めているのは83人。しかも、それは東京、大阪、名古屋の三大都市圏に固まっていて、地方にはまずいない。それも理解が進まない原因にあるのではないか」という。

 寺山さんは、若い世代に向けて「無精子症を知っておくべきだと思うが、検査を受けるか否かは、後で決めてもいいのでは。知っていれば、自分が無精子症だとわかった時に『あのパターンだな』とわかる」とアドバイスする。そうした思いから、AID当事者支援会を立ち上げ、現在は「無精子症の人や、子どもを授かろうとする家族や夫婦を支援する活動」を行っているということだ。(『ABEMA Prime』より)

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