男女両方のトイレを清掃している芦田さん(26)
【映像】男性トイレに入る女性清掃員(26)
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 タレントの田村淳が10月18日にXに投稿した内容をめぐり、議論が巻き起こっている。

【映像】男性トイレに入る女性清掃員(26)

 田村は「僕だけかもしれないけれど…男子トイレの清掃員が女性なの結構イヤだ」「トイレをお掃除してもらってることには、当然ながら感謝しています…ですがトイレに異性がいるのが落ち着かないからイヤなんです」とXで真意を伝えると、「我慢してる男性も沢山いる」「声を上げてくれてありがとう」といった共感の声があがった。データによると、男性の約半数が女性清掃員に抵抗があり、我慢している人がいるのも事実だ(提供:(一社)日本トイレ協会メンテナンス研究会/(株)クリーンシステム科学研究所)。

 一方で、「女性だって男子トイレ掃除するの嫌ですよ。仕事だからしているだけで」などの否定的な意見も。現役の女性清掃員は今回の投稿をどう捉えているのか。主にオフィスや商業施設で男女両方のトイレを清掃している、芦田さん(26)。「夏場は本当にきつい。においはもちろん、空調が効いていないのでサウナの中にいるような感じになる」と、体力面のキツさを訴える。

 異性のトイレに入るという精神的な不安は当初あったそうだが、「仕事にならないので、特に気にしないようにしている」。極力利用者が不快な思いをしないように目線を下げ、気配を断つようにして作業するという。

 田村の投稿については、「気持ちはすごくわかる。私が利用者で女性トイレに入っていたとして、男性スタッフがいたら戸惑いは若干ある。ただ清掃員側からすると、人手も足りないので致し方ない部分もある」と語った。

 海外では公共トイレの場合、同性による作業が一般的だが、日本では未だ男女比は3:7程度が現状。清掃会社・たてものサービスを運営する鈴木範之氏によると、男性清掃員が少ないのには他に理由があるそうで、「問題の1つは採用の部分で、なかなか男性の応募がない。女性1人で済む作業量の所に2人で行くとなった場合、その分コストが発生してしまう難しさはある」と語った。

■10年以上トイレ清掃に従事「一生懸命やっている人は傷つく」
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