■田村淳「立て札さえあれば入らない」 稲辺さん「『使っていい?』と一言かけてほしい」

 議論の発端となった田村は、「清掃中」の札が出ていないトイレに入った際、清掃員が隣に来て掃除を始めた状況に違和感があったことを改めて説明。「“女性にトイレ掃除をしてほしくない”なんて一言も言っていない。『◯時から◯時まで清掃します』という立て札を置いてくれていれば入らない」とした上で、「それが徹底できないのはコストがかかるからなのか」と疑問を呈する。

田村淳
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 これに比地岡氏は、清掃時間をチェックする管理シートを用いた運用は考えられるものの、トイレットペーパーの補充や急な対応を迫られた際に、どうしても立ち入らざるを得ない状況が生じるため、常時徹底するのは難しい側面があると説明。「施設管理に潤沢なお金が下りてくるわけではないので、チップ制や有料にして、いくらかを管理費に回してもらうのはすごく良いアイデアだと思う。海外の場合、“清掃するから入ってくるな”と言えるが、日本の場合、“お客様に使ってもらいたい”というおもてなしが優先になる。その空間で作業しないといけないというもどかしさはあると思う」と、文化の違いに言及した。

 コラムニストの小原ブラス氏は、「男性看護師におむつ替えをされるのは嫌だという女性には、現場では対応してると聞く。トイレは海外だと決まってできている事例もあるので、日本でも同じようにやればいいだけではないか。すぐにできないなら、“男性でも嫌な人がいるんだ”という声を上げていき、20〜30年と長期スパンで意識が変わっていくのを目指すのが現実的だと思う」と自身の考えを述べる。

 一方、稲辺さんは、「『使っていい?』と声をかけてくださる方が、最近増えてきている。私たちは作業の場所を変えるし、無理であれば今は女子トイレやバリアフリートイレで作業しようという対応も取れる。作業に没頭していることもあるので、気付いた時に声をかけていただけると一番助かる」と呼びかけた。(『ABEMA Prime』より)

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