■「ワークマン」社外取締役の女性

濱屋理沙氏
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 YouTuberから「ワークマン」社外取締役となった濱屋理沙氏。元々、ワークマンの商品のアンバサダーだったが、2023年に社外取締役に就任した。「ワークマンさんのほうから、私に期待することとして、消費者、主婦、キャンパーとしての製品開発の意見をどんどん言ってほしいと言われている」。自社製品の開発や紹介はもちろん、「ワークマン女子」の企画でも大きな役割を果たした。

  濱屋氏は元々キャンプのブロガーをしており、2018年頃にワークマンと出会った。「焚き火の煙を浴びて臭くなったり、火の粉が飛ぶと服に穴が空いてしまったりした。そのとき、たまたまワークマンの溶接工の方が着用する『綿かぶりヤッケ』というパーカーみたいなものを着たらすごい良かった」。

 「値段は1900円ぐらいで機能性もあるから、いっぱい紹介したら、その服自体が在庫切れになった」と語る。しかし、「(綿かぶりヤッケは)胸までのジップだったので、女性だと髪が乱れたり、襟元にファンデーションがつくから、下までのジップにしてほしい」と提案したところ、改良された商品は40万着売れた。

  その後、アンバサダー第1号に選ばれ、2019年から 2023年まで情報発信や商品作りを続けた。そして、会社からのオファーを待たず、自ら提案書を持って、社外取締役への就任を申し出。すると「『女性の社外取締役も必要な世の中で、今までの実績もあるから是非お願いします』と言っていただいて実現した」。

 濱屋氏は、経営の助言をしつつ、SNSを得意としているため、炎上しないようなリスクマネジメントも行っている。自身のYouTubeでは、ライバル企業の服を紹介することもあるが、会社側からは「『やめて』と言われたことは一切なく、逆に公平な目でそれぞれの会社の良いところを正直に言う方が、視聴者は信頼してくれるのもあってやらせてもらっている」と述べた。

■お飾り批判
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