■性教育に対してあまり積極的ではない父親

日本赤十字広島看護大学の亀石知美助教らの調査(第1子が小学生である保護者131人)
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 では、家庭で性教育を実施しているのは父母のどちらだろうか。前述の調査では、父母ともに「性教育は必要」と考えているものの、実際に実施するのは、母親40.9%、父親14.9%で、父親の関与の低さが目立つ結果となった。

 父親の関与の必要性について、亀石助教は「女子の性教育は初経教育、月経教育など学校でも行われる一方で、男子の射精や包茎、精巣(睾丸)に関する性教育はほとんど行われていないのが現状。父親が第二次性徴について思春期早期(小学生の時期)に経験などを踏まえて素直に伝えることが求められている」と指摘する。

 また、伝え方に戸惑いを感じるような項目は、専門家のアドバイスを得ることも重要だという。

「(女児も男児も)マスターベーション、自身の性的欲求を自身で安全にコントロールする術を身につけることができればなお良いと考える。父親は泌尿器科の医師などから正確な情報を得る機会が必要。男子の場合、正しいマスターベーションでないと膣内射精障害など不妊症の原因となる」という。

SHELLY「父親は“性的同意”担当だと思っている」
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