麻酔を用いて痛みを和らげながら出産する「無痛分娩」。東京都では今年、助成金制度がスタートするなど年々、選択する人たちも増加している。しかし、昔からの根強い風潮「痛みに耐えてこそ母親になれる」という母性神話に苦しむ女性は少なくない。
【映像】夫に反対され…自然分娩で出産した赤ちゃん(実際の映像)
過去には、死亡事故の報道もあり、無痛分娩に対して、リスクや不安も未だに拭えない人が多いのが現状。また、需要は伸びているものの諸外国と比べると日本の普及率は低く、都市部と地方の間には大きな格差もある。
こうした問題や課題もある中で、無痛分娩を当たり前の選択肢となる社会にするためにはどうすればいいのか。『ABEMA Prime』では当事者とともに考えた。
■夫が反対し、無痛分娩を選べなかった当事者
2児の母、でかまる子さん(40代)は、長男出産時に無痛分娩を希望するも、夫に反対され自然分娩で出産した。反対理由は主に3つあり、「麻酔によるリスクがすごく怖い」「お金がかかる」「すごく男尊女卑の考え方が根強かったため、痛みに耐えてこそ母親になれるんだという思考が強かった」と振り返る。
夫と話し合いをすると、「どうしても口論になってしまった。お腹の中に子どもがいる状態で血が上ると、あまり良くないので、穏やかに話し合いをしたかったが、うまくいかなかった」。
当時の医師や助産師にも相談したが、「母体を心配するからこそ、私の方を説得し、自然で産んだ方がいいんじゃないか」と、夫を説得してはくれなかったという 。
第二子については、「無痛分娩で産みたいと希望していたが、8カ月目で出てきてしまい、間に合わなった」。夫とは第1子を産んだ頃から喧嘩が絶えなくなり、「第2子が生まれて、その後離婚した」と述べた。
■第一子は自然分娩、第二子は無痛分娩を選んだ当事者

