■第一子は自然分娩、第二子は無痛分娩を選んだ当事者
ライター・エッセイスト、2児の母の神田なり氏は、第一子の出産時に自然分娩を選んだ。当時について、「母や身近な家族に相談して、自分の出産のロールモデルが自然と上の世代になっていた。強制されたり、言われたわけではないが、自然分娩で産むべきと勝手に感じるようになってきたし、痛みを伴ってこそ…みたいなところを思い込んでいた部分もあった」と振り返る。
しかし、第一子の出産時に、隣の分娩室で産んでいた方の影響で、考え方が変わったという。「無音状態のお部屋から、急に産声が上がって、すごくびっくりした。そのママさんに話を聞いてみたら、無痛分娩だった。また、『すごい楽』だと言っていて、それが印象に残った」。
そうした話に加えて、第二子の出産では、「妊娠中に体調不良で夜間診療にかかった際、長男が、不安で泣き出して取り乱したことがあった。 私自身が産後の体力を温存した上で、長男にも向き合えることがいいと思い、無痛分娩を選んだ」と明かした。
母性神話に対しては「当然ない。感動をしっかり味わえた」と感じ、「長男のときはやりきった達成感で、次男は痛みがなかったからこそ『やっと会えた』と涙が出ちゃうぐらいだった」と感覚の違いを語った。
■「少しでも楽な時間を女性が選択するのは賛成するべき」
