■「シェイドゥラエフよりも朝倉の方が打撃は荒い。“つまらない試合”をするのが一番の勝ち筋」(平本蓮)
最初のファイターは2024年7月に朝倉を左ストレートでKOしている平本蓮だ。K-1で培った高度な打撃技術はもちろん、格闘IQの高さにも定評がある平本は筆者と対談したYouTubeチャンネル「THE ONE TV」内の動画にて、シェイドゥラエフvs朝倉についてコメントしている。
シェイドゥラエフはレスリング・グラップリングをバックボーンに持ち、過去の試合でも一本勝ちやパウンドアウトする試合が多い。直近2試合=クレベル戦とコレスニック戦でこそスタンドでKO勝ちしているものの、テイクダウン&グラウンドで攻める選手という印象が強く、スタンドの打撃は荒いというイメージを持たれがちだ。しかし平本の見解はそれと異なる。
「よく『シェイドゥラエフは打撃が荒い』みたいに言われますけど、コレスニック戦を見てもシェイドゥラエフの打撃は全く荒くない。普通にシャープで、ワンツーも綺麗に(脇を締めたスタイルから)打っている。それプラス、クレベルを一発で倒して自信がついていると思うし、相当打撃を磨いていると思います。打撃で大事なことは顔がずれるかずれないかで、例えばコナー・マクレガーやフロイド・メイウェザーは顔が全くずれない。シェイドゥラエフは首が太いこともあって顔がずれないんです。だから対戦相手はシェイドゥラエフのパンチが見えないんだと思います。逆に朝倉未来は顔もずれて全力でパンチを振る打撃だから、むしろシェイドゥラエフよりも朝倉の方が打撃は荒い。僕はシェイドゥラエフは打撃もしっかりやばいでしょという印象しかないので、そこに期待を持たない方がいいと思います」
そして平本は「シェイドゥラエフにどうすれば勝てるか?は朝倉未来に限った話ではない。現時点でどうやってシェイドゥラエフに勝てばいいのか分からない」とした上で、打撃ではなく組み技で勝負することがシェイドゥラエフ攻略につながるという持論を展開した。
「僕は朝倉未来が組んでシェイドゥラエフをコーナーに押し付けてコツコツ打撃を入れる。そうやって“つまらない試合”をするのが一番の勝ち筋ではあるのかなと思います。シェイドゥラエフも体が強いから態勢を入れ替えたりするだろうけど、ひたすらコーナーに貼り付けにしてコツコツ打撃を入れる。本当にそれが一番、ベストというかどうなんだろうな…僕は逆に組んだ方がいい、組んでグラウンドに持ち込むのではなく貼り付けにする展開がいいんじゃないかなと思います」
■「シェイドゥラエフはサウスポーのストライカーを攻略するのは得意だけど、サウスポーのレスラーは苦手なのではと思う」(武田光司)

