“残クレ”との違いは?差額の返済義務「ノンリコース」とは

【写真・画像】「もう自分の代で買い切るのは無理」“残クレ”マイホーム 国が支援へ 利用時の注意点は?メリット&デメリットを専門家が解説 2枚目
拡大する

 SNSなどで「残クレマイホーム」として不安の声が上がる要因の1つが、将来家を売った時に残価が返済できなかったらどうするのか?という問題だ。車の「残クレ」では、返却時に差額が生じた場合は、追加で負担が発生することがあるからだ。

 この点について、国交省が支援するローンでは、「ノンリコース」という仕組みが検討されている。「ノンリコース」では、売却額が残高を下回っても差額を請求されない。

 ただ、「ノンリコース」はローンの貸し手側にとってはリスクが増えることになる。そのため、国の案では、貸し手の金融機関と住宅金融支援機構の間の保険によって金融機関のリスクをカバーし、国はその保険の創設のために資金を提供するとしている。

 これに対し、経済愛好家の肉乃小路ニクヨ氏は「国が保障してくれるのはいい制度だと思う。ただ、金融機関が損をした場合の補填に税金が含まれるとしたら、公平性を考えるとどうなのかなと思ってしまう」として、公的資金の投入の可能性について懸念も示した。

 一方、独自の「残価設定型住宅ローン」の仕組みを運用しているのが先述のJTI(一般社団法人移住・住みかえ支援機構)だ。大手ハウスメーカーや金融機関と連携しつつ、JTIが建物を引き取って賃貸として運用することで、未回収リスクを軽減することで、「ノンリコース」を実現している。

利用にあたっての注意点は?
この記事の写真をみる(7枚)