■幹線道路に響く「ございまーす」の声
ある土曜日の朝、冷たい風が吹き抜ける新潟県内の幹線道路沿いに、米山氏は立っていた。国会で見せる厳しい表情とは裏腹に、彼は行き交う車の一台一台に深々と頭を下げ、声を張り上げる。
「ございまーす!ございまーす!ございまーす!」
行っていたのは「スタンディング」と呼ばれる挨拶活動だ。都会の駅前で見られる演説とは違い、そこには足を止める通行人はほとんどいない。それでも車窓の向こうの有権者に視線と声を送り続ける。
「都会の人は(スタンディングが)わけわからんとか演説しろとか言うが、地方の駅は誰一人いない。駅前で街頭演説は意味がない」。
その声はあまりに大きく、自身の手元にあったApple Watchからは「騒音」の警告が届くほどだ。周囲からはパフォーマンスだと思われがちだが、彼は週3日、この場所に立ち続けている 。
「今はSNSも大事。両方ちゃんとやるということ」
デジタルとアナログ。その両輪を回すことこそが、現代の政治家の仕事だと信じている。
■「ドブ板」で培われる有権者との信頼
