■犬山氏は「会社側の構造的問題」と「辞め方」を指摘

犬山紙子氏
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 犬山氏は会社側の構造的な問題も指摘する。「会社に入る時はわからなかったけど、マタハラがひどいとか、先輩が育休後にしたい仕事をさせてもらえていないとか、そういうのを見た時にこの職場でいいのかなと迷いが生じるのは当たり前だと思う」(犬山氏、以下同)

「(もらい逃げは)現場間がギスギスするという話になってしまっているが、本来は会社がどう対応すべきかという構造の問題。育休明けに辞める人もいる、育休関係なく辞める人もいる、そうなった時にどう組織を回していくかは、あらかじめ企業が考えるべきところだと思う」

 また、犬山氏自身も、介護のために志半ばで仕事を辞めた経験があるという。

「私は育休ではないけど、母の介護を20歳の頃からしていて、22歳で出版社に就職して、編集者として仕事をしていたが、当時は制度もなく、介護と編集者の仕事の両立ができなくて1年半くらいで会社辞めてしまった。現場からすると人手がいないし、『えっ辞めるの?』ってきっとなったと思う。だから私もすごく迷惑をかけた側。でも介護はしなきゃいけないという事情があった」

 当時は「直属の上司やお世話になった方に事情を説明して辞めた」といい、自身の体験から「その人の人生だから、我慢し続けるのは違う気がする。だから、“辞め方”なのかなと思う」と語った。

「私は、こういう事情があってというのを問題がわかった段階で早めに相談をして、『辞めることになるかもしれません。本当に申し訳ありません』というジャブを入れた。あとは取引先の連絡先などの引き継ぎはきちんとやってから辞めないといけないというのはあった」

「言葉を尽くして、誠心誠意、きちんと語る。会社がひどい会社で精神的に追い詰められている場合はそんなことしなくてもいいと思うが、そうでない場合はちゃんと仁義を切ることが大事だと思う」

(『わたしとニュース』より)

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