■嬉しいのは消費者以外 「ローン上限引き上げで住宅価格も上昇」
崔氏が最も懸念しているのが、ローンの限度額の引き上げが住宅価格のさらなる上昇を招く可能性がある点だ。
「借りられる枠が広がるというのは嬉しい話に聞こえるが、東京は新しい住宅供給は限られている。そうした中で住宅ローンの信用枠だけ増えると何が起きるかというと、住宅価格の上昇に直結しやすいということが世界中の研究で報告されている。だから今回の上限引き上げの決定は、『政府がみんなのために枠を広げてあげた』と思えるが、住宅が供給されない中では、ただ住宅ローンが増え、住宅価格が上がるだけになるのではないか」
また、現状の金利水準が、価格上昇の後押しとなる可能性もあるという。
「『金利が上がっているし、不動産価格は下がるのでは』という声もあるが、今の金利は物価上昇率に比べるとものすごく低い。昔あった『マイナス金利政策』の時よりも実質ベースで見ると金利は低い状況。そのため、お金持ちの人やペアローンを組める人からすると、“億ローン”も不可能ではない。頑張って借りるという人たちが増えれば、住宅価格が上昇する」
「嬉しいのは誰か、というと、業界の人たちや(お金を貸す)銀行かもしれない。興味深いことに、足元の株式市場を見ると、インフレで大変と言いながらも、銀行も不動産企業の株も上がっている」。
ただし金利の上昇率は「超異常」 いつ買う?今後はどう対応すべき?
