「あ、壊してる!左側のフロント壊してますね」

 しかし直後、映像を見た解説のピエール北川氏の声色が変化した。「あ、壊してる!左側のフロント壊してますね」──。

 よく見ると、フルモーのマシンの左フロントフェンダーは大きく破損し、タイヤが剥き出しの状態になっている。「どこかで突っ込んでる。それくらい攻めてますよ」と北川氏が指摘した通り、フルモーはSSスタート後にマシンを破損させながらも、アクセルを緩めるどころか“全開”で駆け下りていたのだ。手負いのマシンで、しかも高速のダウンヒル。常人離れしたドライビングに、北川氏も「どこかでアンダーステアか何か出たんだと思いますけど…ヤバいですね」と、その気迫とリスクを恐れない姿勢に言葉を失った。

 この光景に、中継を見ていたファンも騒然。コメント欄には「こんなとこで150kmとか」「下り最速の男」「攻めまくり」「壊れて速くなった」といった驚愕の声や、「どんな走りしたんだよ」「路面コンディションか」など、タイムと見た目のギャップに混乱する声も溢れた。路面コンディションの変化なども影響したタイムとはいえ、マシンを壊してなお踏みちぎるWRCドライバーの凄みをまざまざと見せつけたフルモー。最終的にヒョンデ勢最上位となる総合4位でフィニッシュ。強烈なインパクトを残した。(ABEMA『WRC 世界ラリー選手権 2026』/(C)WRC)

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