■切り抜き動画の“不健全さ”と“数字のマジック” 

 一方で、切り抜き動画が著作権のグレーゾーンにある点についても言及。テレビ番組の切り抜きについて、「普通に著作権違反だと思う。権利者が申し立てれば収益を剥がされたり削除されたりするはずだが、YouTube側で追いついていない」と語る。

 許諾のない動画がネット空間をジャックしている現状に対し、「あまり良くないのではないか」と苦言を呈した。 さらに、特定の政党や候補者を称賛する動画が溢れる現状に対し、「嘘を言っているわけではなくても、一方向的な意見が支配的になることで、反対意見を持つ人が言いにくくなる。思想の自由市場の健全性という観点から見て、不健全になっているのではないか」との懸念を示す。 

 また、動画の再生数という「数字」の捉え方には注意が必要だという。英語圏の研究データを紹介し、「党派性が強い匿名チャンネルの再生時間の80%は、わずか0.6%のユーザーが回していた。見ている人もチャンネル登録者ばかりというケースがある」と説明した。

 さらに、YouTubeのショート動画は表示された瞬間に1再生となる仕様に触れ、「数字のマジックで、一部の界隈でバズっているだけで、一般的な人にはそれほどリーチしていない可能性もある」。 

 オンライン上の政党の「消費期限」が早まっていることを指摘し、「タイムラインの編集権がユーザーに移っていくような流れになれば、景色は変わるのではないか」とした。

(『ABEMA Prime』より)

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