「PKで先に動かないのは無理です、さすがに」とも
つまり早川はあえて「左右どちらかに飛ぶ雰囲気」を出し、細谷にど真ん中を選択させるよう誘導したのだ。結果的にパネンカを冷静にキャッチしたが、もし左右どちらかに蹴られていれば、早川は棒立ちで失点していたことになる。そのリスクを背負っての決断だった。
さらに早川は、試合中のPK特有のメンタリティーについてもコメント。ペナルティーマークからゴールラインまで約11mしかないため、「PKで先に動かないのは無理です、さすがに。PKで先に動かないで止められたら化け物です」としたうえで、次のように語った。
「だけど、試合中は少なくとも、心理戦がかなり要求される。駆け引きが通用する。試合中だから、いろんなメンタリティーが働くし、相手も焦る。そういうところで駆け引きがある。PK戦とはまたちょっと違うPKでした」
微動だにせずボールをキャッチした冷静沈着な姿の裏には、リスクを背負う強靭なメンタリティーと、緻密な計算が隠されていた。Jリーグ最強守護神の凄みが、凝縮されたワンシーンだった。
(ABEMA de DAZN/明治安田J1百年構想リーグ)





