■揺らぐことのない愛情と、真実告知への向き合い方

多治川さん一家
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 「実子と養子で同じように愛せるのか」という世間の懸念に対し、彩乃さんは自身の経験から実感を込めて答える。「愛情の差はもう全くない。宝物はいくつでも持てる」。夫の直希さんも当初は不安を抱いていたが、研修や対話を通じて考えが変わったという。「私自身、もしかしたら愛情の差が生まれるかもしれないと不安を抱いていたが、斡旋団体とお話する中で、私と妻は血が繋がっていないが、愛情にあまり関係ないだろうと。実子と養子への愛情も変わると不安だったが、実子であってもきょうだいで結構差はある。そういう違いを楽しむ、愛することができるのではないか」。

 また、多治川家では、子どもが幼い頃から生みの親の存在を伝えることを大切にしている。直希さんは「研修でいろいろ教えていただいた。小さい時から実親さんと我々両親と2人、いろいろな家族が育てているとずっと伝えている」。その一環として、生みの親の誕生日を祝うこともしているという。

 一方で、ロング氏の斡旋団体では、生みの親に子どもの成長の様子を報告することも義務化している。「斡旋機関では、中長期的にフォローアップを行うのが特徴。我々の団体では、少なくともお子さんが16歳になるまでは(里親に)毎年養育報告を出していただいている。またそれを実親さんが知りたければ伝えている。預けた、託したお子さんがどうなっているか分からない不安感もあるので、我々は毎年1回、お子さんがどうしているかを実親さんにお伝えすることで、安心感を持って遠くから見守っていただくことにしている」。

 最後に多治川直希さんは「この制度すごく良いと思っている。正しくいろいろな方に広く伝わっていただきたい」と願うと、彩乃さんも「長男は私が生んだから出会えた。次男は別の方から生まれたから出会えた。その出会いが全て。出会い、縁をいただいた」と感謝していた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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