産業が少ない町の雇用問題を解決する方法
こうして、非常食として缶詰をつくるプロジェクトが始まった。友永氏は、再び被災地へと足を運び、被災した際の食事について聞き取りを行った。
「一番多かったのが、『甘いものが食べたかった』という声。他にも『同じものばかりで食べ飽きる』や『栄養が偏る』など」
さらにトラブルもあったという。
「子どもたちが大変そうなので、よかれと思ってチョコレートを配ったら、中にピーナッツが入っていて、落花生のアレルギーで事故が起きた」
こうしたリアルな声を聞き、8大アレルゲンを含まない缶詰をつくることにした。
「現地に入って一番思ったことが、『食料が必要なのではなくて食事が必要だ』という声だった。温度感のある食事を提供するにはやはり手作りの良さがあるだろう」
こうして、見た目とおいしさにこだわった黒潮町の缶詰が誕生した。
「県内の方が県外にギフトで使ってくれる事例が増えてきていて、すごく嬉しい」
現在、売上は1億円ほどで安定しており、黒字化も達成。町外出身者を含む16名の従業員が働いていて、雇用の創出にもつながっている。
そして今、友永氏には新たに思い描いていることがあるという。
「『防災関係人口』を考えていて、僕は缶詰の原料の生産者を『防災関係人口』と呼んでいる」
友永氏が考えるのは、缶詰の原料に地元で採れたものを使い、生産者を支えることによって、間接的に雇用を生み出すというもの。それは、防災意識の向上にもつながると話す。
「備蓄品として、自分がつくった原料が納品されていることを知ると、その人も防災意識がおのずと上がる。頑張って防災をしている意識ではなくて、お金が回る中で防災という意識が醸成されていく仕組みがつくれるのではないか」
(『ABEMA Morning』より)
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