■中国の悲願、台湾の統一
ジャーナリストの周来友氏は「イランは中国の同盟国ではなく、ハメネイ師も習氏の盟友ではない。イランは結局、中国を信頼していない。西側諸国に幻想も持っていたため、中国国内では『やられても自業自得だ』となる。ベネズエラの大統領連行には、落胆している部分はあるが、『中国でも同じようなやり方をできないのか』という期待もある」と語る。
東洋学園大学客員教授の朱建栄氏は、「中国はどのように外交的態度を決めるのか。国際ルールの面ではアメリカの行動を批判する一方で、国益で見れば石油や一帯一路などで、ベネズエラとも仲がいい。アメリカを批判しても、正面衝突はしないだろう。さすがにイランと戦っている最中に、トランプ氏の訪中はないのではないか」と話す。
中国の姿勢としては「台湾問題もあるため、国家の主権については一貫している。クリミア半島を含むウクライナの領土は、ロシア領と認めていない。今の中国経済は、国内だけではやっていけない。全世界を相手に、平和で国際的な貿易のルールを守るしかない」と説明する。
国際情勢が、台湾統一に与える影響について、周氏は「民族最大の目標として、統一はしてもらいたい。ただ、日本の専門家は『あと何年だ』と言っているが、中国の歴史は統一と分裂の繰り返しだ。100年単位の長い目で見れば、いつか統一するだろう」との見解を示す。
朱氏は「沖縄返還と同じ文脈だ」と見ている。「屈辱的な近代史で国土を取られたため、国家統一による現代化を悲願にしている。香港やマカオは返還されたが、台湾はまだだ。佐藤栄作元総理は『沖縄返還なしに戦後は終わらない』と言ったが、同様に中国国民は9割以上が『台湾統一で現代社会になる』と考えている」。
歴史をなぞりつつ、「日清戦争で日本が勝ち、中国が下関条約で台湾を割譲した。その後、日本が50年間支配し、4年間の内戦を経て分かれた。アメリカは当初、台湾統一に反対しなかったが、朝鮮戦争が始まると統一を阻害した」と振り返る。
そして、現代に目を向けて、「『2027年に武力統一する』という話があるが、これはウソだ。中国は基本的に平和統一を願っていて、中国人同士の戦いで死者を出したいとは思っていない。仮に武力で制圧しても、さらに国際社会で孤立する。経済制裁を受けると、発展できなくなるため、中国は平和統一に向けて、台湾と交渉し、民衆の意見も取り入れる」とした。
■台湾を中国に統一する意味
