■ 収益目標の是非
収益目標も必要だと考える、財政学専門の慶応大学教授、土居丈朗氏は「博物館や美術館を今後もサステナブルにするために自己収入を増やしましょうという話がそもそもの発端だ。財務省から『日本の博物館はもっと自己収入を拡大できるチャンスがあるのに、それをしていないのではないか?』と問題提起があった」と経緯を説明した。
また、ルーブル美術館が入場料収入で運営費の半分を賄っている例を挙げ、「潰そうと言っているわけではない」と強調した。
これに対し、収益目標に反対の美術ジャーナリスト、新川隆氏は「似たような施設として国立劇場があるが、2023年秋に休館し、建て替えの入札がうまくいかず計画が大幅に遅れている。もし国立の美術館や博物館が閉館した際、このような長期の休館を強いられてしまうのではないか」。
さらに「金儲けが第一の目的であれば民間のエンタメ産業に任せておけば済む話だ」と、文化を守る施設のあり方に疑問を呈した。
■ 入場料の引き上げと「二重価格」の議論
