■ 入場料の引き上げと「二重価格」の議論
現在、国立科学博物館の展示費用は約9億円に対し、入場料等の収入が7.1億円で自己収入比率は78パーセントに達している。一方で、地方の施設や常設展の収益性は課題となっている。
土居氏は「日本の入館料、特に常設展は安い。また、これまでは報道機関などの主催者に場所を貸す企画展に依存し、場所代を十分に稼げていなかった。企画展と常設展を一体化した入場料設定などの工夫の余地はある」と指摘。
さらに、文化庁も提案している「二重価格」についても言及し、「国民は税金を払っているが、外国人は払っていない。その分を入館料で支払っていただく形だ」との考えを示した。
新川氏は価格設定の難しさを説く。「値段を上げることによって今賑わっている状態が維持できるのか。値上げしすぎてお客さんが来なくなってしまうのが一番都合が悪い」。二重価格の根拠が翻訳費用などにあるとする点については「バリアフリーに費用がかかるから障害者の料金を倍にするのかと言えば、誰も納得しない」と主張した。
■ 「文化の維持」か「経営の改善」か
