■当事者議員ゼロへの危機感
ゲイを公表している社会福祉士の福正大輔さんは、「性的マイノリティーの国会議員がいなくなり、とても危機感を覚えた。私たちの声を直接届けてくれる人がいなくなった危機感と、性的マイノリティーの視点で法律や制度をチェックする人がいなくなった危機感が大きい」と語る。
国会内に当事者がいることにより、「新しい法律に、少数者を排除するような差別的な条文が入りそうになった時にストップできる」として、不在になることで「チェック機能が果たせなくなるのでは」と心配している。
尾辻氏は、今回の選挙結果について「議席に届かなかったことは悔しく残念だ。応援いただいた方にも申し訳ないと思う。当事者議員がゼロになってしまった責任を感じている」と話す。
そして、当事者議員の存在意義として、「『この政策が必要だ』と、リアリティーを持った自分ごととして届けられる。人から聞いた話は伝聞調になってしまうが、自分のストーリーには相手を動かす力がある」と説明する。
「初めて法案提出にこぎつけた原動力は、当事者だったから。レズビアンのカップルが子どもを持てなくなるかもしれない特定生殖補助医療法案を止めたのも、仲間たちの悲痛な声が、同じ境遇としてわかったからだ」
■多様性と政治家としてのバランス
