戦争で「データセンター」狙われる新時代?軍事ジャーナリスト「インフラ全てが標的」分散or集中…自国の情報どう守る?

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■戦争の攻撃対象になったデータセンター

攻撃された施設
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 イランは今回、アマゾン傘下のデータセンターをドローン攻撃した。UAEで2カ所に直接攻撃、バーレーンで周辺攻撃されたことで、インフラが損傷し、中東の一部でクラウドサービスに障害が発生した。ロイターは、米大手テックのデジタル基盤が軍事的打撃を受けた象徴的事例と報道。アメリカの巨大データセンターが狙われた「初めてのケース」との報道も出ている。

 明治大学サイバーセキュリティ研究所所長の齋藤孝道教授は、「米軍・イスラエル軍はかなり準備をして、守りを固めていたが、想定外の穴があった。世界中にインパクトを与えたため、イラン側からすれば、狙い通りなのではないか」と話す。

 軍事ジャーナリストの黒井文太郎氏は、「データセンターは軍事拠点ではない。国際法的には、戦争状態において軍事施設は攻撃して良いが、民間はダメだ。イラン側からすれば、石油施設を壊すと、自分たちもやられてしまう。アメリカ側もイラン側も、やり返されない場所を探している。『アメリカに対する攻撃だ』と宣伝もできるため、選んだのではないか」と推測する。

 齋藤氏は「米軍のデータの置き場はわからないが、AIを使った軍事作戦の象徴的な場所ではある。イラン側からすれば価値のあるターゲットになった」と考える。「ペルシャ湾岸地域にヒト、モノ、カネが集まる中、デジタルのインフラが必要となる。AIブームにも乗って、データセンターを大量に作っていたのだろう」。

 今回の攻撃によって、「比較的楽に、社会を機能不全へと陥らせられた。通常戦力だと防御される中で、非常にインパクトを与えられたのでは」と指摘する。

 そもそも、何をもって“軍事拠点”とするのか。黒井氏によると、「基本的には、軍が持っている施設だ」という。「ウクライナでロシア軍が、発電所を攻撃している。民間施設で国際法違反だが、ロシアは『あれは軍だ』と言っている」。

 軍事へのAI活用については、「すでに情報機関だけでなく、軍全体で民間ソフトを使って、標的を探している。通信傍受のデータに、監視カメラの映像なども加え、AIに推測させるのが普通だ。データセンターがそうしたことに使われているのであれば重要だ」と説明する。「水道や電力といったインフラへの攻撃は戦争犯罪になるが、今後はそうした重要なインフラの1つとして、データセンターも入る」。

■大量データをAIで分析 ターゲットの捕捉も
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