135年の歴史に幕…名前と住所で電話番号案内“104” 「震災では安否を…」時代の節目に立ち会ったオペレーターが明かす秘話

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 「お問い合わせが随分減ってきたことは自分も肌で感じていた。いよいよだなとは思った」そう語るのは、28年間勤務するベテランオペレーターの中島典子氏だ。実は、この仕事を始めたきっかけは、自身が利用した「104」だったという。「病院(の電話番号)を聞きました。場所も病院名もあいまいという問い合わせに対して、すごく丁寧、親切、暖かく聞いてくださった」。

 「人の役に立てる仕事だ」と興味を持った数年後、仕事を探している時に、ちょうど求人広告を見つけ、運命を感じ応募した。中島氏は「お客様からの問い合わせを聞きながらタイピングする、お客様へのお尋ねの仕方が難しかった。一番嬉しいのが『良かった、ありがとう』と言ってもらうこと」と明かす。

 28年間、電話番号案内を通して、様々な時代の節目に立ち会ってきたという。「宮内庁とか天皇陛下の(電話)番号を聞いてくる方がいて、なんだろう?と思って休憩室でテレビを見ると、今の上皇様が退位されることをテレビで発表していた。私たちよりお客様の方が情報は早いなと思ったこともあった」。

 また、東日本大震災の時には「ガソリンスタンドを問われたり、あとは(震災があった)地域に住まわれる方の安否を気遣って個人宅を聞いてくるのも多かった」と振り返る。

 そもそも電話番号案内サービスが始まったのは、1890年、日本で初めて電話が開通した年に誕生。その後、「平成」に元号が変わった1989年には、局番なしの「104」に電話をかけ、知りたい電話番号を教えてもらえる現在の形に。この時はまだ、番号を教えてもらっても無料。年間およそ12億8000万件も利用されていた。

 しかし翌年(1990年)、赤字解消のため有料化。1件案内するごとに30円かかるようになり利用者は徐々に減少。さらに、インターネットの普及、固定電話の減少などにより、2023年度にはおよそ1600万件にまで激減していた。

「104」に対する若者たちのリアクション
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