「戦闘中の国」への輸出と「特段の事情」の是非
さらに山添氏は「改定案は、特段の事情があれば、現に戦闘が行われている国への輸出も認めるものとされています。これは同様の文言は現在の運用指針にもあります。今日も議論になっておりますが、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断される国という文言です。そこで聞きますが。イランへの攻撃を行っている米国は、ここでいう現に戦闘が行われていると判断される国にあたるのでしょうか」と問う。
中間内閣審議官は「どのような状況が武力紛争の一環としての戦闘に該当するかについては、これ個別の事案、個別の移転の可否を判断する際に、個別具体的に判断することになってございます。ですので、一概にお答えをするということはできないという考え方でございます」と答えると、山添氏は「それはおかしいと思いますよ。現時点でイランへの攻撃を行っている米国が、現に戦闘が行われていると判断される国にあたるのかどうか。これ、なぜ答えられないんですか」と改めて質問した。
中間内閣審議官は「現在、運用指針、現行の運用指針に基づいて、武力紛争の一環として現に戦闘が行われていると判断されるかというご質問だと理解しております。これにつきましては、基本的な考え方といたしましては、先ほど申し上げました通り、個別の移転の可否を判断するに際して、その時点におきまして、個別具体的に評価をするという考え方をとってございます。現時点において、この運用指針に基づく、いわゆる武力紛争の一環として、現に戦闘が行われている国と判断されるか、ここについては判断をしていない、予断を持ってお答えできないということでございます」と述べた。
この回答を受け、山添氏は「これではですね、議論にならないと思うんですよ。現に攻撃が行われている。誰が見たって戦闘行為が行われている状況だと思います。一定の停戦があるとしてもですね。ところが、その当てはめが述べられない。つまり政治的に判断していくということですよね。で、仮にこの米国を現に戦闘中の国だと判断したとしても、特段の事情があれば輸出できるというのが現在の運用指針です。特段の事情とは何ですか」と質問。
中間内閣審議官は「現行の運用指針におきまして、まあ、特段の事情がない限りという記載があることは事実でございます。このケースについて一概にお答えすることは困難でございますけれども、例えば我が国が安全保障にかかわるような地域において、我が国の安全保障上の必要性に対応するとの観点から、同志国等が我が国の装備品を必要としているようなケースこういった場合を想定しているところでございます」と述べた。
山添氏は「これは何もお答えになってないのに等しいと思うんですね。我が国の安全保障にとって大事かどうかということをおっしゃいます。しかし、そもそもこの武器輸出をなぜやるのかといえば。わが国にとって望ましい安全保障環境の創出のためだと言っているじゃないですか。国家安全保障戦略にも、そのような記述があります。そうしますと、戦闘中の国であっても、安全保障のためだと言えば輸出できるんだと。わが国にとって安全保障上、重要であれば輸出できる。まあ、そういう今の答弁は初めから答えが決まっているということですよ。結局、いついかなる時でも、望ましい安全保障環境のためだと言って輸出できる。歯止めなどないに等しい。現行の運用指針ですらそうだと言うことになると思います」と話した。

