「空の巣症候群」で心の不調を訴える人多数…うつ病になる恐れも?臨床心理士は夫婦のコミュニケーションやひとり時間の重要性を説く

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■「心の不調」を訴える人が多数、うつ病につながる恐れも…予防と対策は?

空の巣症候群への対策
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 株式会社はぐくみプラスが行ったアンケート調査によると、子どもが家を離れた後の心身の変化について「体の不調があった」と答えた人が8.2%だったのに対し、「心の不調があった」と答えた人が40%と、心の不調を訴えた人が体の不調を訴えた人の約5倍にのぼった。

 臨床心理士で公認心理士の佐瀬りさ氏によると、「子育てを頑張ってきた人なら誰にでも空の巣症候群になる可能性はある」という。傾向としては、真面目で一生懸命な人や、子育てや自分の気持ちを一人で抱え込みやすい人、子育てにやりがいや生きがいを感じていた人がなりやすいと言われているそうだ。

 では、ならないようにするにはどうしたらいいのか。佐瀬氏は対策として、夫婦でのコミュニケーションを大切にするほか、子どもとは関係のない仲間を作ること、またひとり時間を充実させたり、子育て以外の目標を持ったりすることを挙げる。

 また、もし空の巣症候群になった場合は、しっかりと休息を取る、自分を労うことも大事だというが、空の巣症候群からうつ病になる恐れもあるため、日常生活に支障が出ていたり、一人で取り組んでも改善が見られない場合は専門家に相談してほしいということだ。

 こうした予防策を受けて、内田氏は次のように語った。

「私の中でとても大切にしているキーワードがあって、“子育てはダブル主演でいい”という考え方。やっぱり親になると、時間も生活の様々な選択も自分のものではなくて、子どもに合わせなければならない場面って本当にたくさん増える。しかし、その中でも親が自分自身を優先させるような選択をしていい場面もたくさんある。また、家族で対応できる範囲でだが、自分の時間を確保してもいい。子どもも主役なんだけれども、親もそれを支えるだけの助演ではなくて、自分の人生において主役でいていい、その許可を自分に与えることは大切だと思う」

「そう考えると子どもが巣立つというのも舞台からいなくなるのではなく、それぞれの舞台の輝く場所に行くということだと思う。もちろん背景として、準備として、親自身の時間だったり、興味だったり、親子以外の人間関係だったりを育てていくという。佐瀬氏が言った言葉はとても大切だと思う」

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