■「認知機能」をどう伸ばすか、今後の展望
議論は、スポーツや芸術分野と認知機能の分野を比較する点にも及んだ。小林氏は次のような観点を示す。
「スポーツや芸術は、実はもうすでに才能がある子どもの『取り出し』が行われている分野であるとも言える。逆に言えばスポーツや芸術では許されているのに、なぜ勉強や認知能力だと許されないのかという観点の話だ」。
これに対し、ひろゆき氏は環境づくりの重要性を指摘した。
「得意なところを伸ばすという綺麗事は置いておいて、不得意なところをやらなくてもいい環境が作れるかどうかだ。芸術系に秀でていることと、掛け算ができないことは全然関係ない。認知系だと数学はすごく得意なのに、なぜか(不得意な)国語や歴史の授業をやらされることで、数学だけならすごくうまくいく子が、伸びなくて潰されてしまう」。
この意見には小林氏も同意する。
「得意ではないところをやらなくてもいいという意見は、すごく真っ当だと思う。文科省の委員という立場を外れて言えば、私自身も(成績が)でこぼこしていて、高校1年で日本の高校を辞めて、海外に出た。日本では(国語・数学・英語・理科・社会)5教科を満遍なくできないと大学に受からないため『やらなきゃいけない』というプレッシャーにもなっている。ただ今、大学入試も変わってきている点は大きく、自分の得意なものや自分が打ち込んできたことで大学に行けるようにもなってきた」。
また竹中氏は、自分自身の特性を理解することの重要性を強調した。
「知能検査をやってみてよかったのは、自分のことをよく知れたこと。これが大事だと思う。他の人と比べて、自分がどれぐらいの高さにいるのかも大事だが、それ以上に、自分の能力がどれぐらい高い低いのか、そのバランスを知ることによって、自分を知ることができる。その上で、得意なことを深めていく取り組み、仕組みが発展していけばいいなと思う」。
(『ABEMA Prime』より)

