“死ぬな”は“死ね”よりも残酷…「廃用身」の原作者・久坂部羊がそう言い切るワケ 終末期の延命治療を考える

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■終末期との向き合い方

久坂部羊氏
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 「廃用身」とは、脳梗塞などで麻痺して、リハビリをしても回復の見込みがない動かない手足を指す、作中の造語。作中では、麻痺した手足を切断することで介護を楽にする医療行為「Aケア」が描かれているが、これは久坂部氏が現場で経験した実体験が背景にある。

 「私は医療現場で2人の方から、『麻痺した手足を切って楽になるんだったら切ってもらいたい』と言われた。(介護者の)負担が大きすぎると十分な介護ができない。介護の人数を増やすことも解決策にはなるが、限りがある。ならば『介護負担を減らす』という側にも目を向けていいのではないか」。

 この「身体のリストラ」とも呼べる考えに対し、ひろゆき氏はQOL(生活の質)の観点から自らの考えを述べた。

 「僕の友だちでもある乙武洋匡さんは、手と足がない。だから僕一人でも彼を持ち上げられる。年老いた人や力のない人が介護する場合、手足がないからいろいろな介護ができたり、一緒に旅行に行くことができるかもしれない。手足があって重いからベッドの上に転がるしかない状態であれば、むしろ手足がない方がQOLが高くなることもあるのではないか」。

 久坂部氏は、医療が本来持つべき「陰」の部分が、現代社会では見えにくくなっていると指摘する。

 「世の中の人は、医療にいいことばかり求める。メディアもいいことしか伝えない。だけど、医療には陰の部分もあるし、矛盾もある。医療を受けて苦しんでいる人もたくさんいる。医者もみんな困っている。それは本当のことを言えないから。医療の限界や、うまくいかない可能性は、なかなか言えるものではない」。

■延命治療はヒトを救うのか?
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