憲法改正は本当に必要か 自衛隊明記で変わる日本の“戦う理由”とは 小林よしのり氏「軍にしないとセーブができない。規制しなければどこまででも行ってしまう」

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■憲法改正の現在地

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 9条改正への考え方、山尾氏は大きく論点を2つに分けて説明する。

 「1つは戦力を持たないと言いながら自衛隊は持つという、その矛盾を解消するか、それともそのまま置いておくかということ。もう1つは自衛のために戦力を持つと書く場合、日本は自分の国を守るためにだけ戦うが、場合によっては、例えばアメリカが戦争に入っていく時に、それが日本の存立をも揺るがすような事態だったら、日本も出ていくことまでは『やる』と言っている。それを集団的自衛権の一部としてやるかの条件を憲法に書くのか、法律で済ますのか。この2つがすごく大きい」。

 その上で、山尾氏は「自民党案は、自衛隊はあると憲法に書くが、戦力とは認めず、法律に書こうというもの。維新の会案は、『戦力を持たない』という9条2項を削除し、自衛のために戦力を持つことを認め、内容については法律で書くという考え方。さらに他にも、自衛隊を戦力だと認め、さらにこういう場面では自衛隊が出ていくという条件まで憲法に書くものもある」と解説した。

 自民党案は文言だけ見れば、SNS上で言われるような、戦争に突っ込んでいくようなものには感じられないという意見もある。

 「『自衛隊と書くだけ。何も変わらない』というのは、安倍総理の時に自民党が提案したこと。日本はどういう国であろうとしているのか、微妙な均衡の中でこのまま進もうとしているのか。アメリカも、憲法と関係なく日本を見捨てる国になるかもしれない時に、日本はアメリカ以外の国とも、イーブンな同盟関係を結べるような国になっていくのか。自民党案は、そこに何かを問いかけるものではない」。

 ではなぜ改正にこだわるのか。

 「自衛隊と明記することが、自衛官の社会的地位向上とは関係しない。ただし、憲法で無視されてきた自分たちの存在が、憲法に書かれることをうれしいと思う自衛官がいてもおかしくはないが、それ以上でもそれ以下でもない。自衛官の誇りを守るための改憲というよりは、これは私の考えだが、しっかり軍人としての地位を保障できるように、9条で戦力と認め、自衛隊は軍と認める、そういう法体系を憲法の下にぶら下げられるような基盤を作るということに、意味はあると思う」。

 小林氏は、自衛隊が軍でないことの弊害も指摘する。

 「自衛軍にしないと、軍法会議すら作れない。つまりセーブできなくなる。もし万が一アメリカの艦船がやられたら、直ちに自衛隊を派遣すると高市総理は言っている。自衛隊のままでも戦えることになっている。中国の漁船に化けた工作船が、アメリカの艦隊に砲撃して穴を開けたりしたら、自衛隊が出動し、中国と戦うことになる。それは非常に危うい。台湾有事であっても、ホルムズ海峡のことであっても、自衛隊に規制をかけなければどこまでも行ってしまう」。

■いざ改正されたら海外の反応は
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