■最先端AI「ミュトス」がもたらす脅威
ミュトスについて、AIセーフティ・インスティテュート(AISI)初代所長の村上明子氏は、「AIを使ってサイバー攻撃をする脅威は以前から知られていたが、ミュトスの登場で一気にその脅威が高まった」と語る。「セキュリティホールを見つけるベンチマークにおいて、今までにないほど高速、かつ従来の3倍近い速さで見つけ出すことが分かっている。これにより、穴が見つかったその日に攻撃される『ゼロデイ攻撃』に繋がる危険性が非常に高まっている」。
平将明前デジタル大臣は、「アンソロピックのレポートによれば、去年の夏頃からAIが自律的に攻撃をしてくるようになった。ハッカーが攻撃してきたと思ったらAIだったという事例があり、そこからさらに進化している」と現状を解説した。
具体的にどのような危険があるのだろうか。「日本の重要インフラ、例えば電気、ガス、金融サービスなどのシステムの弱いところをAIが見つけ出し、自律的に攻撃するリスクがある。銀行口座も含め、企業のシステムに対して攻撃する能力が極めて高い」と答えた。
これに対し、守る側もAIを活用する必要がある。村上氏は「AIの攻撃に人間が対応していては間に合わない。攻撃に対する防御もAIで行う必要があるが、現状では攻撃側が圧倒的に有利だ」との見解を示した。
■日本版プロジェクト・グラスウィングの必要性
