舛添氏が今回の事件の背景について解説する。「アメリカは完全に2つに分かれてしまって、敵と味方になっている。反トランプから見ると『こいつを抹消するしかない』という思いが高まっている。(暗殺が)成功すれば、反トランプの中では英雄になる。そういうことも計算して、覚悟の上だと思う」。
1981年にレーガン氏が銃撃された際、舛添氏は「ホワイトハウスの中で、大統領補佐官と2人で会議をしていた」と振り返る。「ヒルトンホテルは散歩がてらに行く距離(2km)だ。補佐官へのホットラインの電話が鳴り、『撃たれた』と。急きょ会議をやめた。最初は報道官しか撃たれていないという話だったが、すぐ後にレーガン氏まで撃たれたということだった。全く同じホテルで、同じことが起きた。1981年だが、どうしても2つを比べざるを得ない」。
しかしながら、今回と前回では「本質的には大きく違う」と指摘する。「今みたいに50:50で敵・味方が分かれておらず、当時のレーガン氏はものすごく人気があった。その前の大統領はジミー・カーター氏で、イランでイスラム革命が起きた時にテヘランにあるアメリカ大使館が占拠されて1年以上も人質を取られた。カーター氏はそれを救出に行くが、救出のヘリコプターが落ちて失敗するなど、見てられない状況だった」。
だが、「レーガン氏が出てきて選挙をやると、10倍くらいの差で大勝してしまう。その時に民主党の仲間に『どちらに入れたか』と聞くと、『私は民主党だが、今回は(共和党の)レーガンだ』。レーガンに民主党が(票を)入れる“レーガン・デモクラット”が起きた」という。
そして、「7割ぐらいの人が、民主党(支持者)を含めてレーガンに行っている。だが今は、トランプ氏の支持率を見ても、カマラ・ハリス氏とどっちが勝ったかわからないぐらいギリギリで50:50になっている。それだけの違いがあった」と説明した。
さらに、レーガン氏が銃撃された際のエピソードを明かす。「手術する医師らに向かって『今日、君たちが共和党員だとありがたいが、民主党だったな…』と言うと、病院のスタッフが『僕らは民主党だが、今日だけは共和党員になります』と言って手術した。それほど冗談が言えて、ゆとりがある社会がアメリカだった。今こうした冗談をトランプ氏が撃たれて言うはずがない。『敵はヤツらだ』と言うしかない」。
トランプ氏が狙われる背景には「南北戦争の再燃」との見方もある。「奴隷制度をめぐる南北戦争がある。あの時は完全に、北と南で『奴隷制賛成・反対』と戦争をやった。しかも、アメリカの戦争で、一番戦死者が多いのは、ベトナム戦争でもアフガニスタンでもなく南北戦争だ。その再燃のようなことが起きている感じがしてならない」。
(『ABEMA的ニュースショー』より)
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