◾️丙午の迷信がもたらした「図らずも起きた高学歴化」
早稲田大学政治経済学術院の野口晴子教授らの研究チームは、日本などのアジア地域に過去根強くあったある迷信によって起きた人口統計の異変に注目した。
2026年は60年に1度の「丙午(ひのえうま)」の年であり、この年に生まれた女性は「気性が激しく、夫の寿命を縮める」という迷信があった。そのため、60年前の1966年(1月〜12月)の出生率は約25%減少するという「産み控え」が起きたのだという。
この「産み控え」の特異性に注目した研究がある。丙午明けの1967年1月〜3月生まれ(早生まれ)の女性たちは、丙午の年に生まれた人たちと同じ学年になる。例年通り大学の募集はあったものの、同学年の人数が減っているため、この早生まれの女性たちは進学の競争が緩くなったと考えられる。
実際に、1967年の早生まれ女性の大学への進学率は例年よりも7.8%増加、短大へは3.0%増加するなど高学歴化した。
「大学進学率で言うと約7.8%ぐらい高い。丙午の人たちと同じ学年に生まれたことで教育機会が拡大された。これはたまたまなんですよね」(野口氏、以下同)
結婚や出産への影響は「限定的」40代前半で差はなくなる
