【ETC事件簿】カード入れ忘れで追突事故の瞬間…「現金派は高速に乗るなということか」ETC専用化で“カード持たざる者”への壁

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 しかし、その“進化”を逆手に取るような行為が後を絶たない。大型トラックにピタリとくっつき、ETCゲートを料金未払いで通過する「カルガモ走行」などだ。「料金所にカメラはすごくある。気づいていなくても、前もあるし、斜め前もあるし、後ろもある。何カ所もカメラで撮られているので、そういう悪事というか犯罪ですからね。それが見逃されることはないと思った方がいい」(加藤氏)。

 ただ、突破するのは、全員が悪意ある運転手とは限らない。故意ではなく、減速が足りずゲートを押し除け、通過してしまった場合はどうしたら良いのか。加藤氏は「正しい対処法としては、まずバックは絶対しないこと。NEXCOなどの料金未払い窓口に、ちゃんと車を止めて、安全なところから電話をする。その日でなく、後日でもいいので、必ず電話する。もしETCのカード番号がわかっていれば、それを伝えれば、通常の料金と一緒に引き落とされる。一番重要なことは結局、その場で止まらない、交通の流れを止めない、バックを絶対にしない。そんなに慌てなくて大丈夫」とアドバイスする。

 一方で、対応が周知されていないためか、ゲートで停止している前の車に、追突してしまう事故も起きている。交通事故防止コンサルタントの上西一美氏は、「後ろから行く車は結局、前が止まる前提で運転していない。止まらないという思い込みで、十分な減速をしない。すごく大きな事故になるため、気を付けてほしい」と訴える。

 さらに、ETCレーンから、慌てて進路変更しようとして、追突するケースもある。「結局はカードの入れ忘れ、これが一番多い。これはもう慌てているため、基本的に後ろは見ていない。そのまま進路変更して、車の前に割り込むパターンだ」(上西氏)。

 NEXCO各社や首都高などでは、ナンバー読み取りカメラの精度向上や、不正検知から閉鎖までの時間短縮を可能にした新型ETCゲートの導入、「サポートレーン」の拡充でうっかりミスと故意の突破を分離する対策などを行なっている。

 上西氏が、あまり知られていないポイントを教える。「ETCレーンの手前に、路面標示がある。いわゆる“への字”みたいな標示で、実は『減速路面標示』と言う。過去に事故が多い場所や、事故で危ない、リスクが高い場所。この表示を見たら、『ここは過去に事故が多い』という認識を持ち、車間距離を開けたり、速度を抑えたりしてもらえるといい」。

ETC専用化で「現金派は高速に乗るなということか」の声
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