【独自】立教大卒・三河吉平投手、IT企業を1年で“脱サラ”してMLB挑戦の裏側「明確な根拠を持った自信はある」シカゴ・カブスと異例のマイナー契約

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 立教大でプレーした三河吉平投手(24)が、MLBのシカゴ・カブスとマイナー契約を結んだことが5月31日(日本時間6月1日)に明らかになった。一度は野球の道を諦め、IT企業・サイバーエージェントに就職したものの、わずか1年で辞め、夢への再挑戦を決意。大学時代のスランプも乗り越え、最速156キロ右腕として復活した三河に、MLB挑戦への思いを聞いた。

【映像】156キロ右腕に成長した三河吉平(現在の様子)

 三河は高校野球の強豪・春日部共栄を卒業後、名門・立教大に進学。しかし東京六大学のリーグ戦登板数は、4年間でわずか3試合。通算防御率は40.50で、未勝利のまま卒業した。「本当に投げ方がわからなくなってしまった。プロになるために一番大事なシーズンだったので、ここでなんとかしなきゃという考えが強すぎた」とスランプに。大学時代の自己最速は151キロだったが「ストライクも入らないし、球速も全然出なくて。何がなんだかわからなかった」と振り返る。4年秋のリーグ戦で登板するも1アウトも取れず、5失点で降板。「現実的にプロにはなれない。プロになれないのであれば、きっぱり野球は離れようと思った」と、サイバーエージェントに就職した。

 就職後、慣れないパソコン作業では、キーボードを人差し指で打つような状態だったが、野球で培ったメンタルを生かし、周囲に積極的にアドバイスを求めるなどで日々成長。ビジネスマンとして働く日々の中、健康維持の目的で毎朝のトレーニングは続けていた。「毎朝5時に起きて、1時間半のウエイトトレーニングしようと。野球うんぬん関係なく、規則正しい生活をして、いいコンディションで仕事をすることと、いい結果が出るだろうと考えた。ただ、結構ストイックな生活をしていたのは、実はもう一回野球がしたいという未練があったのではないかと、今振り返ると思う」。

 社会人として数カ月が過ぎた12月、大学時代にサポートを受けた北川雄介トレーナーから突然連絡を受けた。「ポテンシャルとしては、ドラフト1位を狙える選手だった。球速が出やすい骨格をしているし、吸収力が高かった」と声をかけられると、およそ1年ぶりの再会を果たし、北川さんの施設で、久しぶりに本格的な投球をすると、自身も驚くほど気持ちよく腕が振れた。「そこまで多くトレーニングを積んでなかった中でも147~8キロ出た。自然な投げ方ができていて、シンプルに気持ちよく手が振れた。もう一回挑戦したら、MLB、NPBを目指せるレベルにいけるんじゃないかなと思った」。

 投球を見た北川さんも「トレッド(Tread Athletics)というアメリカの野球指導施設では、コーチが100マイル(約161キロ)とか投げる。そうするとマイナーに引き抜かれて、選手としてやっていく事例もあるよという話をした」と、MLBへの挑戦を勧めることにした。

 そして今年の3月、約1年働いた会社を退社。北川さんと二人三脚で、MLB契約を目指すこととなる。「体重、体脂肪率、筋肉量などを測っている。自分の基本データ入れて、筋肉量の変動や体重が落ちているなど毎日確認している。12月からだと6キロぐらい増えた」と、挑戦に向けてビルドアップを果たした。その他にも球速、回転数、リリース、筋力、瞬発力など、全てを数値化して分析し、改善を続けてきた。すると球速は、大学時代を超えて、最速156キロにまで到達。常時150キロを超え、MLB球団の目にとまった。2球団からオファーが来た後、三河はシカゴ・カブスとの契約を結んだ。

 「本当に展開が早い。スタッフの人もいち早く活躍できる環境を作りたいというスピード感が全然違う。不安はなくワクワクの方がある。もちろん慣れないところに行くが、楽しみ」と期待に胸が膨らむ。脱サラしてのMLB挑戦。「個人的には、自分がやれると思っているのであれば、ひたすらやり続けた方が、良い人生になると思っている。野球をやめた時に、こんなことは考えてなかったし、逆に始める時も自信があって始めたわけではない。僕はこの選択をしてすごく良かったなと、今この現時点でも思っている。自信はあるし、自信の理由も『気合で頑張ります』とかではなくて、どういうロードマップで、どういうボール投げられたらなれるのか。ここさえクリアすれば(メジャーに)行ける、明確な根拠を持った自信はある」。

◆三河吉平(みかわ・きっぺい) 2002年4月2日生まれ、神奈川県川崎市出身。埼玉・春日部共栄時代は、最速149キロ右腕として注目を集める。立教大ではリーグ戦3試合に登板、1回1/3を投げ、被安打3、8与四球、1奪三振、7失点(自責6)で防御率40.50、当時の最速は151キロ。立教大卒業後はサイバーエージェントに就職。SNSなどでMLB挑戦に向けた様子を投稿していた。球種はストレート、カットボール、カーブ、スプリットで、現在は最速156キロに。189センチ・90キロ。
ABEMA NEWS)

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