将棋の第11期叡王戦五番勝負第5局が5月31日、千葉県柏市「柏の葉カンファレンスセンター」で行われ、伊藤匠叡王(王座、23)が斎藤慎太郎八段(33)に117手で勝利した。2期連続の同一カード、そして前期に続くフルセットの死闘を制したのは伊藤叡王。自身初のタイトルである叡王位で防衛3連覇を達成し、タイトル獲得数を通算4期に伸ばした。
対局開始直前に改めて行われた振り駒により、運命の最終局は伊藤叡王の先手番に決定。戦型は伊藤叡王が得意とする「相掛かり」の出だしとなった。序盤から伊藤叡王が主導権を握って指し進める展開となったが、一筋縄ではいかない両者の対決は、互いの意地がぶつかり合う長期戦へともつれ込んだ。
極度の緊張感が漂う中、盤上が大きく動く。伊藤叡王が勝負をもぎ取るべく、タダのところに歩を突き出すという勝負の一手を繰り出した。これを機に、互いの強気が激突する激しい攻め合いに発展。カド番からの逆転奪取を狙う斎藤八段も、流れを引き戻すべく必死に逆転の道を模索したが、伊藤叡王は決して冷静さを失わなかった。
勝ちを引きせる強い意志と正確な指し回しで、じりじりとリードを拡大。複雑に絡み合う盤面を読み切り、高難度の将棋を見事に制してみせた。
伊藤叡王、斎藤八段の終局後のコメント




