日本人の精神疾患が約20年で倍増以上 専門医は「寄り添うことをゴールにしてはいけない」と“休職連鎖”に警鐘

ABEMA Prime
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■企業における具体的な解決策とは

メンタル不調増で疾病手当支給額も膨らむ
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 周囲や経営者が共倒れせず、組織を持続可能にするためのアプローチとして、産業医の堤氏は具体的な解決策を提示した。

 堤氏はまず、不調者が現れた際は「交通事故のようなものなので、まずは一回諦めて、そこから立て直しを考えるべきだ」とした。その上で、周囲が最も陥りやすい誤りとして「一番してはいけないのは、周りの人が寄り添うことをゴールにすることで、それは絶対ダメ。当事者が理解をしてもらおうとすることが危険」と強く主張する。

  「寄り添うことをゴールにすると行動に移せない。何が正解なのか分からず、お互いに過剰な気遣いから気疲れし始めてしまうのが一番しんどい。『理解してほしい』ということは、その先に何かしてほしいということ。『理解してほしい』『寄り添おう』だけだと、絶対に行動がずれる」。

 堤氏が提言するのは、感情論ではなく、業務における具体的な「目線合わせ」と「対話」だ。

 「みんなが、『自分にはこういうつらさがあるから、ここはよろしく、ここは担保して』という取扱説明書を持てるようにする。腹を割って対話し、『あなた、これはできますか?できないなら評価はこうなるけど、代わりにこの仕事をやってください』という明確な合意を取るべきだ。空気を読む日本の忖度文化では苦手な部分だが、一歩踏み込んだ対話が必要になる」。

 さらに、ウエムラ氏のような中小企業が抱える「1人抜けたら代わりがいない」というリソースの課題に対しても、堤氏は合理的な配置を促した。

 「バックアップを常につけるというのは過剰な配慮。そうではなく、そもそも最初から、突発的に抜けるバックアップが必要そうな仕事に、リスクを抱えている人員をつけるべきではない」。

 また、専門家にすぐアクセスできない中小企業への防衛策として、「多くの企業は予防から入ろうとするが、火事が起きているのに消火部隊がいない状態で予防を考えるようなもので一番やってはいけない。まずは負傷者が出たときの最低限の対応ルート(事後対応策)を考えてから、次に予防へ移るべきだ」と順序を整理し、実践的なマネジメントの重要性を訴えていた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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