■8〜9割が石油由来…見積もりが出せない傘作りのジレンマ
「石油も原油も石油製品も国全体としては量的に足りている。ただ、供給の偏りや流通の“目詰まり”が生じているということです」(赤沢亮正経済産業大臣)
改めて「国内で必要な量は足りている」という見解が示された石油やナフサだが、私たちの生活を取り巻く様々なナフサ由来製品は品薄や価格高騰など、まだまだ供給不安のあおりを強く受けている。
創業91年の傘メーカー「スギタ」を経営する杉田佳之社長は、傘を構成するほとんどの部品がナフサ由来の製品だと言う。
「基本的に傘を作るにあたって、石油っていうのは8割9割がこの商品に必要。この(傘の)生地の部分は全部ポリエステルの化学繊維なので石油由来。あと骨、棒のところはアルミなんですが、他の部分のパーツは全部樹脂でグラスファイバーなので石油由来。ただ、アルミも加工するのにメッキを使ったり、色を塗ったり、カットしたりとか、動力のところでも石油が使われているでしょうし。この木(持ち手)も木製なんですけど、色を塗っている。その色を塗る塗料もやっぱり石油由来。あと、柄の印刷をする塗料も石油由来でしょうし、撥水や防水などの加工もあるんですが、それも全て石油由来でしょうし」
この傘の生産がなかなか進まない状況になっているそうだ。
「商社・工場さんに『こんな仕様のこんな数量のこの商品が見積もり依頼が来ています』『それを見積もり出してください』とお願いするんですが、それが私たちのところになかなか出づらい。傘というのはいろいろなパーツが集まって作っている商品なので、一つでも抜けていたら見積もりが出せない」
受注があっても価格が見えないため、作りたくても生産に入れないもどかしい状況。さらに、この時期ならではの需要が追い打ちをかけているという。
「今年も夏暑いので、今年の夏に間に合わせたいとおっしゃる企業が多い。ただ、納期がそれだと間に合わなくなってくる。見積もりが遅れるということは」
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