
太平洋側を中心に記録的な大雨をもたらした台風6号。3日午後9時に温帯低気圧に変わりました。東京都内でも6月1カ月分を超える大雨が降りました。各地で冠水被害が出ています。
冠水した道路「川なんだけど」
街一帯が水に覆われ、まるで湖のようになっています。3日午前、川崎市の中心部の様子です。
タイヤが見えなくなるほど水につかった道路を走るバス。たちまち波ができ、歩道へと押し寄せます。
交差点では、くるぶし辺りまで水につかったまま、立ちすくむ人の姿も確認できます。
冠水した道路を、何台もの車が、大きな水しぶきをあげながら走行していきます。
「ちょっとマジこれやばくない?ちょっと待ってやばい」
実際に冠水した道路を走行している車から撮影された映像です。
スピードを落としながら、ゆっくりと進んでいきます。
「川なんだけど」
「ちょっと曲がろう。やばいやばい」
危険を感じ、冠水した道路から右折を試みますが、曲がった先でも、道路は冠水していました。
わずか20分で浸水
神奈川県東部に線状降水帯が発生したと発表されたのは、3日午前9時ごろ。非常に激しい雨によって、街は、たちまち水につかりました。
冠水によって、浸水被害を受けた店も。
ラーメン店 店主
「(水が来たのは)ここら辺ですね」
店内に流れ込んだ水は、2センチほどの高さまでたまったといいます。
「濡れてはいけないものは上にあげて。これで、こうやりながら(排水した)という感じです。で、これ(バケツの水)を捨てる」
浸水が始まったのは午前8時半ごろ。当時、店には客がいたといいますが…。
「その方たちは完全に靴を脱いで、靴下も脱いですそをまくり上げて(店の)2人いた感じです。ここはアーケードの商店街なので、まさかそんなことになるとは思わなかったですね」
商店街を管理する組合の専務理事は、今回の冠水について「4~5年ぶりぐらいの大雨」と話します。
川崎銀柳街商業協同組合
道木淳弘専務理事
「(Q.地下から水が出てくる?)もう、そうですね。あふれ出てきた」
「(Q.あふれ出てきちゃう?)商店街が水浸し。あっという間ですね」
そう話す商店街の専務理事のスマートフォンには、商店街が水につかっていくまでの経過が残されていました。
3日午前8時45分、商店街の排水溝から水があふれ出してきます。時間の経過とともに、水たまりは広がっていき、商店街をのみ込んでいきます。
そして水があふれ出してから20分以上が経過すると、商店街一帯が冠水します。店舗の従業員も心配そうに、冠水した商店街の様子を見つめています。
また、通行を断念し、Uターンする人の姿も。すると間もなく、商店街の排水溝からあふれ出てきた水と、付近の道路からの水がつながり、街一帯が水につかってしまいました。
「車が浮いて」深刻被害
冠水により深刻な被害が出た場所も。
「JAFだね。JAF。JAF呼んで」
マンションの駐車場で、ボンネットを開け、車の状態を確認する男性。白い車のボディには、泥や葉っぱが付き、汚れています。
「ひざぐらいまで(水が)来ちゃって。で(車が)冠水しちゃって。下(地下)に入っていて、今見たあれ(車)が水没した」
立体駐車場の地下にあった車が、水没してしまったといいます。急いで、止水板を設置したといいますが…。
「(Q.水が入ってくる前に(止水板)立てた?)(すでに水が)入って来ていた」
「(Q.(水が)来ていたけど立てた?)ちょっと間に合わなかった」
「(Q.(水が)ひざまでだったら完全に)(水が)越えちゃったからね」
車の屋根を見るとへこんだ跡が。
「(水没して)車が浮いて上に当たってしまった。一応警戒はしていたが、ちょっとそれ以上だった」
一方、入り口が浸水したホテルでは、以前、台風による浸水で大きな被害に遭ったといいますが、過去の経験を生かし、事前に土のうを用意。
「今回は初期対応が早かったので、その時の経験が生きたと形になると思います」
増水する前に止水し、迅速な対応で、被害を最小限に抑えることができたといいます。
「この程度で済んでよかったなという感じです」
たびたび冠水や浸水の被害を受けてきた川崎市。その対策として、土のうステーションが設置されていました。いざという時に自由に持ち出せるようになっています。
今回、台風が上陸したことで、その数は半分に減っていました。
2019年に最初の土のうステーションが設置されて以降、数を増やし、現在では、市内39カ所に設置されています。
線路内に土砂
日本列島を沿うように進んでいった台風6号。神奈川のほかに、徳島、和歌山、静岡県で線状降水帯が発生しました。
静岡県河津町では、伊豆急行の線路内に土砂が流れ込みました。
近隣住民
「いやびっくりしたよ。もう70年以上住んでるけど初めて。こんな大きいのはね」
伊豆急行は3日、全線で計画運休を実施していたため、人的被害はありませんでした。
しかし土砂の撤去作業のめどは立っておらず、一部区間は運転再開まで、かなり時間を要するとみられています。
新しい防災気象情報の運用後、全国で初めて警戒レベルで最も高い「レベル5 氾濫特別警報」が出された和歌山県を流れる古座川。川に架かる橋の上には枝などが散乱。道路ではあちこちで茶色く汚れた跡が残っていました。
「震災以来」停電で影響拡大
目の前が白くかすむほど強い雨風。茨城県水戸市では143.5ミリ(24時間降水量)に達するなど警報級の大雨に。
傘が飛ばされないよう力強く握りながら歩く人もいる中、水戸市内で撮影された映像では、強風の影響か屋根の一部が剥がれ、細かな破片も風で飛ばされているのが分かります。
県内では各地で暴風警報が相次いで発表されていました。
別の場所では建物の屋根が剥がれ、止めてあった車の上に落下し、周辺には規制線が張られていました。
さらに、つくば市では倒木。周囲には葉っぱが散乱し、その強さを物語っています。
風以外にも、土浦市では一時500軒を超える数の停電が発生し、生活にも影響が。部屋の電気のみならず、食材が入った冷蔵庫や電話などライフラインにも支障をきたしていました。
「ずっと続いちゃうのかな。こんなに長いのは震災以来なのよ」
いつ電気が復旧するか分からない状況の中、小さな明かりを頼りに夕飯の準備に取り掛かります。
なんとかガスは使えて、断水もなかったことで、うどんを作ることができました。
テーブルにはライトが2つ。その明かりを挟んで夕飯を食べていると、ついに電気が復旧。
発生から約4時間、ついに電気が復旧しました。
「これが真夏の暑い時だったら結構きつい」
「でもきょうはよかったですね。あんまり暑くなかったんで。冷蔵庫ももったし。びっくりした」
(2026年6月4日放送分より)
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