10日、衆議院法務委員会において、中道改革連合の西村智奈美議員が、自民党総裁選をめぐる高市陣営のネガキャン(誹謗中傷)動画疑惑について追及した。
西村議員は、本来取り組む予定だった再審法の質疑を始める前に、誹謗中傷動画作成疑惑に関する先週の予算委員会での質問について確認したいとして、高市総理に質問した。まず「週刊文春」が報じた音声記録について、発言者が高市総理の公設第一秘書である木下氏本人であるか、本人に確認を取った結果の答弁を求めた。
この疑惑をめぐっては、5日の予算委員会で立憲民主党の岸真紀子議員や共産党の山添拓議員が「週刊文春」の報道を基に追及。木下氏と動画作成の主力を担った松井氏とのオンライン会議の音声データについて、高市総理は「私と会話してる時よりもかなり高い声でハキハキとしゃべっていたので、違和感がありました」と述べ、声の主が秘書本人かは確認できないと主張。一貫して疑惑を否定していた。また、山添氏から秘書への確認状況を問われた際にも、未明に電話したものの秘書から「なぜ有料会員にならなきゃいけないのか」と激しい拒絶があったと明かし、その時の様子を「キレられましたよ」と振り返り、音声が自身のものか秘書に確認できなかったとしていた。
しかし、10日の委員会で西村議員から改めて確認結果を問われると、高市総理は「秘書本人に音声を確認させましたところ、自分の声に似ているように思うが、編集された発言が細切れになっていることなどから、内容も含め確信は持てないということでした」と報告。5日時点の「声に違和感がある」と本人の声か疑義を示したことや「キレられ」て本人の声か確認できなかったという釈明から一転、秘書が「自分の声に似ている」と認めたことを明かした。一方で、「(秘書の話では)ただ、昨年、信頼できる方から紹介を受けた企業とのグループオンライン会議に参加し、そこで国民の声を広く聞くために検討しているという企画の紹介を聞いたことはあるということでございました」と答弁した。
また、「(秘書の話では)ただ、昨年、信頼できる方から紹介を受けた企業とのグループオンライン会議に参加し、そこで国民の声を広く聞くために検討しているという企画の紹介を聞いたことはあるということでございました」と答弁した。
ここで委員長から刑事訴訟法改正2案の範囲内で質疑を行うよう求められると、西村議員は「もう1点だけお伺いいたしまして、その後、再審法の質問をさせていただきます」と応じた。
続けて西村議員は5日の予算委員会でのやり取りに言及。5日の質疑では、「週刊現代」の取材に対して高市事務所側が「松井氏とのオンライン会議の開催を認める回答(4月3日付)」をしていた事実を突きつけられた際、高市総理は「内容が事実と違うと今朝(5日朝)聞いた」と弁明していた。西村議員はこの過去の答弁を踏まえ、「具体的にどの部分が事実と異なるのか、ご答弁をお願いいたします」と鋭くただした。
これに対し、高市総理は「これを改めて秘書に確認しましたところ、『週刊現代』に引用されている4月3日付の回答については、高市事務所から回答した内容であるということでしたので、その点は訂正します」と回答。5日の「事実と違う」とした前言を翻し、一転して事務所の公式回答だったと認めて答弁を訂正した。
なぜこのような食い違いが起きたのかについて、高市総理は5日の答弁当日の未明、自宅で就寝中だった秘書に急遽電話で確認した際のエピソードを披露。手元に回答文がない秘書に対し、高市総理が電話口で週刊誌の記事(回答文が一部引用されたもの)を読み上げて確認したため、「2カ月も前の回答文であり、元々会議について詳細を覚えていなかったこともあって、ごく一部抜き出されたところを私が電話で読み上げたものですから、回答した内容と違うと勘違いをしたということで説明がございました」と、秘書側の思い込みによる「勘違い」が原因だったと説明した。
西村議員が「回答したところ、違うというところがなかったということでよろしいんでしょうか?」と念押しすると、高市総理は「高市事務所から出した回答文、それは誠実にお答えしたものであるということでございます」と答弁。さらに「私が未明に電話で、しかも週刊誌に一部切り取られた部分だけを秘書に確認をしたら、大変長い回答文を出しておりましたので、全体の趣旨と違うと、彼はそう思ったということでございました」と、秘書が「全体の趣旨と違う」と捉えた背景を改めて付け加えた。
西村議員は「引き続き、この点については真相解明のための質疑がなされることと思います」と述べ、再審法についての質疑へと移った。
(ABEMA NEWS)

