日本共産党の山添拓議員は16日の参議院外交防衛委員会において、米軍のミサイルシステム展開や自衛隊病院の機能強化などをめぐり、小泉進次郎防衛大臣と激しい論戦を交わした。質疑では、互いに自席から声を張り上げて反論し合う場面があり、委員会室が一時緊迫する事態となった。
【映像】共産議員が小泉大臣に「怒りあらわ」?の瞬間(実際の様子)
山添氏は、日米共同訓練に向けて米陸軍のミサイルシステム「タイフォン」と「ハイマース」を鹿児島県鹿屋基地へ一時展開する計画を問題視し、「日米一体の攻撃体制を示すものであり、とんでもない」と批判した。その上で、配布資料にある「鹿屋からの撤収後、在日米軍基地に保管」との記述を捉え、どこにいつまで保管させるのか、正式配備を意味するのではないかとただした。
小泉防衛大臣は、厳しさを増す安全保障環境において日米同盟の抑止力・対処力の強化は重要であるとした上で、今回の展開はあくまで訓練に伴う一時的なものであり、9月の共同訓練終了後に鹿屋基地から撤収した後は在日米軍施設区域に保管される予定であるものの、アメリカ側からは「恒久的な配備ではない」と説明を受けていると答弁した。
続けて山添氏は、沖縄の米海兵隊が5月20日に陸上自衛隊東富士演習場で地元の抗議を無視してハイマースの訓練を強行したと指摘。さらに、各自衛隊病院(那覇・福岡・横須賀)の機能強化に約553億円が計上され、平時から有事にかけて病床数が大幅に拡張可能となる計画を取り上げ、「この地域で多数の自衛官が死傷することを想定しているのか」と追及した。
これに対し小泉防衛大臣は、危険を顧みず任務に当たる自衛官のために医療体制を強化するのは当然の責務であると答弁。その上で、先ほどのハイマースに関する山添氏の発言をとらえ、「これ、印象操作なんで」と不快感を表明。すると即座に山添氏は自席から「印象操作じゃないですよ!」と猛反発。小泉防衛大臣は続けて、「地元の抗議を無視して」という点について、自身が地元の御殿場市に赴き、首長や地権者、地域の住民に説明して理解を得た上で実施したものであるとし、「印象操作になるようなこと、やめていただきたいと思います」と反論した。
山添氏は「住民の理解が得られているわけではありません。抗議の声も上がっております」と言葉を重ねると、小泉防衛大臣も自席から「自治体は住民の代表じゃないですか」と応酬した。山添氏は、自治体の合意のみで住民がすべて理解したかのように言うことこそ印象操作だと主張。さらに、多くの自衛官が死傷する想定についての具体的な答弁がないと指摘した際、小泉防衛大臣が自席から「答えました」と声を上げると、山添氏は「いや、お答えはありません。どこまで想定しているのか、お答えはありません。着座のまま答えないでください」と咎める一幕もあった。
「笑っておられますけれども」と怒り?
