■ホルムズ海峡の安全は誰が守る?欧州4カ国は共同声明
15日、アメリカのトランプ大統領とイランのペゼシュキアン大統領は戦闘終結に向けた覚書に合意し、イランが核兵器を保有しないことやホルムズ海峡の即時開放が盛り込まれた。同日、英・仏・独・伊の4カ国は共同声明を発表し、各国の憲法に沿う形でホルムズ海峡の機雷除去を行うと記載。日本は参加を表明するも、高市早苗総理は17日、「何ら具体的に決まっているものはない」と発言。また、トランプ大統領も自衛隊派遣などの「支援は必要ない」と発言するなど、国際情勢には流動的な部分も残されている。
元海将・元自衛艦隊司令官の香田洋二氏は、日本のエネルギーの9割が中東に依存している現状を指摘した。「国の政治の一番大きな任務は国民に安全で、最低限にしろ豊かな生活をさせること。(エネルギー供給が止まれば)冷暖房さえ使えない。そんなことを政府がしてはいけないし、国民に対する責任としてやる責務がある」。同時に、「日本も国際社会で1人で生きてるわけではない。原油を輸入してる多くの国と一緒に国際社会を構成している。中東の石油に依存する国が、それぞれの長所を発揮すれば、負荷なく協力ができる」と述べた。
元陸上自衛官で元外務副大臣の佐藤正久氏は、日本のオイルロードがホルムズ海峡からインド洋、マラッカ、南シナ海、台湾へと繋がっていると指摘した。「今回、国際社会で一定程度は日本も汗をかかなければ、いつか南シナ海や台湾の方で緊張が高まった時に『あの時、日本はやらなかった』『リスクを負わなかった』となる」と語る。また、湾岸戦争時に資金協力のみで「汗をかかない」と批判された教訓とともに、イラク派遣において自衛隊が現地でリスクを負ったことで「日本の外交や信頼は格段に変わった」とし、同盟関係における「リスクの共有」の重要性を強調した。
一方、ジャーナリストの布施祐仁氏は、国際社会の一員として平和のために派遣するという選択肢そのものは否定しないとしつつも、慎重な検討を求めた。「アメリカとイランの間で合意していても、もう一つの当事国であるイスラエルはこの停戦の合意に入っていない」と不確定要素を指摘した。かつてカンボジアのPKO派遣において、和平合意から外れた勢力により日本人が犠牲になった事例を挙げ、「とにかく派遣ありきみたいな形で前かがみにならずに、全ての情報をテーブルに載せて、本当に慎重に議論して検討すべきだ」と主張した。
■機雷除去、日本は第二次世界大戦の経験から世界トップクラスの技術
