声優・能登麻美子、ホスピスを志し命に向き合おうとした過去…セルフネグレクトや孤独が蝕む日本社会の今を見つめ「違う世界の話ではなく、地続きの場所にある」

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「静かに蝕まれるような感覚でした」“映像だけ”を見て感じた作品の重み

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 セルフネグレクトや孤独死といった、現代社会の可視化されにくい暗部に肉薄する本作。能登は今回のナレーションに向き合うにあたり、普段とは異なるアプローチで作品に対峙したという。

「今回は、自宅で原稿と向き合う前に、映像だけをまず通しで拝見したんです。日々、ニュースなどでセルフネグレクトや孤独死という言葉に触れる機会はありますが、1時間の尺は初めてです。当事者たちの姿をじっくりと見つめると、心理的な距離感が急激に近くなる感覚がありました。映像から迫ってくるものが非常に強く、それは大きな波というよりも、静かにじわじわと内側から『蝕まれる』ような感覚に近い。自分自身もどこか浸食されていくような重みを感じながら、深く考えさせられました」

「このような重厚なテーマにナレーターとして向き合ったのは、これまでのキャリアの中でも初めてのことです。現場に入って一度テストで声を聴いていただいた際、『トーンを少し落として(低くして)ください』という演出をいただきました。指示に従って、声のトーンを一段重くしたとき、自分がもう一歩、内側に近づいたような感覚があったんです。声のトーンとしては低く、対象に肉薄している。けれど、表現としては冷静で客観的であるという、バランスを意識しながらマイクの前に立ちました」

「死にたい」という本音の共有――10代の頃に抱いた“生の希薄さ”との重なり
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