■「本来は過激な医療ではない」
日本美容内科学会・理事長の青木晃氏は、バイオハッキングの本来の意味について「過激な医療ではなく、自分の体や精神を一つのシステムとして捉えて、的確に検査をして、自分をしっかりモニタリングするで、一番的確なライフスタイルを具現化して健康に生きていこうというのが本来の目的だ」と説明する。
それがいつの間にか、一部のお金持ちたちによって安全性が担保されていない方法や、科学的な有効性が医学・科学のフィールドで確認されていないところで「暴走気味にやられてしまった」。
青木氏によるとバイオハッキングは4段階に分類されるという。レベル1は、運動や食事といった生活習慣の最適化で、「あまりお金もかからず、まっとうなレベルの生活習慣の改善だ」。
レベル2になると、Apple Watchなどのウェアラブル端末を活用して睡眠ログや活動量、心拍数、さらには持続的な血糖値モニタリングなどを行い、自分に足りないライフスタイルの変革を踏み込んで実践するものとなる。
レベル3は、医療機関でのメトフォルミン(糖尿病薬)の活用や、話題のサプリメントであるNMN、老化細胞を除去するセノリティクス、幹細胞治療、エクソソームを用いた点滴や化粧品などが含まれる。「この領域はまだちゃんとしたエビデンスが確立されているわけではないが、学問的にはだいぶ確立した分野になってきている。だから一生懸命臨床をしっかりやってエビデンスを積み上げているところだ」と青木氏は語る。
■レベル4の危険性「FDAもNIHも『やめろ』と声を大にして言っている」
