「年収1000万でも余裕ではない」フリーランス→“正社員回帰”が急増も… “見えない給与”と“市場価値”のワナ

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■「年収1000万でも余裕ではない」1.5倍〜2倍稼がないと割に合わない現実

 ある調査では、「ITフリーランスなら年収1000万円は余裕で稼げる」と答えた人は1/3に留まり、「余裕ではない」が6割以上を占めた。さらに、「満足のいく収入を得ているか」という別の調査でも、「どちらとも言えない」「あまりそう思わない」「そう思わない」をあわせると半数以上に上った。

 この結果を踏まえ、崔氏はフリーランスとして稼ぎ続けることの難しさを解説する。

「仕事を受託するだけではなく、自分の単価や見せ方も工夫しないと、ずっと同じ仕事や同じ時給でやることになる。そうすると身体もついていけない。年収1000万稼げても、5年後、10年後は違うかもしれないという意味では、余裕で稼ぎ続けられるかまで考えての『余裕ではない』が6割を超えているのだと思う」

 さらに藤井氏によると、フリーランスは正社員の1.5倍から2倍稼がないと同じレベルの手取りにはならないという厳しい現実もあるそうだ。

「フリーランスの方が短期的に正社員に比べて手取りが増えると見えがちだが、正社員にあるような社会保険料を全額自己負担しなければいけない。退職金や企業年金もない。仮に病気等で休んでしまった場合は正社員であれば当然収入が入るが、そういったものはなく、賞与や福利厚生も当然ない。そういったものを全て足し合わせていくと、結果として会社員の1.5倍、人によっては2倍の稼ぎがあっても同等の手取りになるという実態はある」

 正社員がもらえる「見えない給与」をすべて自力で確保しなければならない現状に、崔氏も自身の経験から深く同意。

「福利厚生はもちろんないし、全部自腹。ボーナスもないし、企業年金も例えば小規模企業共済などに入って自分でコストを払って行わなくてはいけない。有休ももちろんないため、とにかく働き続けないといけない。でも、働き続けると身体に影響が出て働けない。バランスを常に考えなくてはいけないという意味では厳しい側面はある。だからこそ、1.5倍から2倍というのはその通りだと思う」

■「外注で実務ばかり」…“市場価値”の壁に打ち勝つには「10年後を見据えて…」
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