■「市場価値は上がっていないが年齢は上がっている」エージェントが目の当たりにする“フリーランスの現実”とは
男性はゴールデンウィーク明けから正社員への“回帰”を目指し、就職活動を開始。転職エージェントからの紹介を軸に、個人でも転職サイトに登録、企業からのスカウトを受け取るようにして、これまで10〜20社ほど応募した中で、1社だけ2次面接に進んだという。
「昨日(インタビューの前日)、2次面接を受けて通るかどうかの結果待ちという状況」
「(Q.場合によっては条件を下げることも検討する?)切羽詰まってきたら、それも考えるかなと思う。その場合には、IT業界に絞らない仕事の探し方も考えている。切羽詰まってきたら、もうこだわっている余裕はないと考えているので、最悪の状況だが、それも頭の片隅に置いて(就職)活動している」
後日、2次面接の結果が届き、残念ながら見送りとなってしまったという。
フリーランスの厳しい就職活動の現状。フリーランス人材マッチング会社「Hajimari」の藤井健二朗氏は、自社の事例を振り返りながら、次のように指摘する。
「自分の思った条件で選考通過ができないという自分の“想定”と“現実”とのギャップに苦しむ方が多い。多くの方が独立する前の自分の“市場価値”で転職活動を考えているが、(キャリアは成長していないため)自分の“市場価値”は上がっていないけれど年齢は上がっている状態になってしまうので、企業から見ると(選考)通過率が低くなる状況に陥る方が多い。結構な収入ダウンになる方もいるので、なかなか受け入れ難くて、(フリーランスを)継続する方は案外多い」
藤井氏の会社では、正社員回帰にかかる就職活動期間はほぼ2カ月ほどで、フリーランス時代の年収の7〜8割ほどになる人が多い。中には、30代後半でフリーランス歴5年の男性が30社から不採用通知を受け、一旦就職活動をストップしたものの、およそ4カ月かけて最終的にフリーランス時代の6〜7割の年収に条件を下げて内定したという大変なケースもあったという。
一方で、かなりの年収ダウンを受け入れられず、“正社員回帰”を諦めるフリーランスも2~3割に上ると明かす。どちらにせよ、自分の“市場価値”を認識して就職活動をしていかなければならない厳しい現実があるようだ。
3年おきに“市場価値”の確認を…自己投資の重要性
