欧州で記録的熱波 人類は地球温暖化にどう向き合うべき?酷暑移住する人も「気候変動と共に生きる『適応』に力を入れるべき」

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■気候変動は「人為的」が圧倒的多数派ながら異論も

研究者の見解
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 気候変動の主因については、人間活動による温暖化が科学界の圧倒的なコンセンサスとなっている一方、その見方に疑問を呈する声もある。

 東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授は、現在の地球温暖化は人間活動が主な原因であることは「疑う余地がない」との立場を強調する。気候変動に関する政府間パネル(IPCC)の報告書に掲載されたシミュレーション結果に基づき、過去170年間の世界平均気温の上昇傾向について説明。火山噴火や太陽活動などの「自然要因のみ」では、実際の観測データに見られる気温上昇の傾向とは全く一致しない一方、人間活動による温室効果ガスの増加という「人為的要因」を計算に算入すると、実際の気温上昇の傾向が正確に再現されるという。「わざわざ『人為的な気候変動』と呼ぶのは、自然の変動と区別するため。人間が大気中の温室効果ガスを増やしていることが、気温の長期的な上昇の主な原因であるというのは、世界の科学者の見解」と語った。

 これに対して、元静岡大学工学部准教授の松田智氏は、人為的な要因によって気候変動が起きていると断定することに強い疑問を呈する。松田氏はまず「気候変動」や「気候崩壊」といった表現に疑念を持ち、長期的な地球規模の問題に対して、局所的かつ短期的な熱波を取り上げて危機感を煽る姿勢に苦言を呈した。1960年代以降の二酸化炭素(CO2)濃度が一定のペースで上昇し続けているのに対し、実際の気温変化は不規則に激しく変動しており、両者には直接の相関関係が見られないと指摘する。松田氏が主張の根拠とする一つは、熱容量が大気の1000倍に達する「海」の影響だ。「先に海があり、気温はそれに従って変動する。大気中のCO2濃度に強く影響しているのは海洋表面温度の激しい変化であり、緩やかに推移する人間由来の排出量ではない」との見方を示した。海の温度を変化させる主因は太陽放射や反射係数(アルベド)の変化であり、これらを考慮すれば過去の気温変化を再現できるとする論文も存在するとした。

 両者の主張を受けパックンは、科学界におけるコンセンサスの重要性と、リスクマネジメントの観点から人為的温暖化説を否定・看過することの危険性を追及した。

世界の気候学者の大多数が人為的温暖化の発生を支持しているという科学的合意の事実を強調。その上で、科学者が常に仮説の誤りの可能性を考慮して実験を行っていることを認めつつも、対策を講じるか否かで生じる「損失の差」を天秤にかけるべきだと主張する。「仮に人為的説が間違いであったとしても、対策を取ったことによる損失は経済活動の一時的な低下や費用の発生にとどまる。しかし、もし人為的説が正しかったのに対策を取らなかった場合、大量の難民の発生、深刻な干ばつ、作物の不育、そして人間社会の崩壊という、とんでもない規模の損失が生じる。この差は非常に大きい」。

■日本でも避暑を求めて移住「子どもが外に出られない環境はいかがなものか」
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