しかし、北関東も黙ってはいない。第4局では北関東の佐藤天彦九段(38)が中国・四国の菅井竜也八段(34)との二転三転する大熱戦を制し、反撃ののろしを上げる。続く第5局の大将戦では、絶対的エースの藤井竜王・名人が中国・四国監督の糸谷哲郎九段(37)の粘りを退けて勝利した。糸谷九段は「終盤ちょっとワンチャンスきたかなと思ったんですけど、やはり壁が厚かったですね」と激闘を振り返りつつ、藤井竜王・名人の底知れぬ強さに舌を巻いた。これで第1ステージは中国・四国の3勝、北関東の2勝となり、勝負のゆくえは全くわからなくなった。
迎えた第2ステージでは、若きエース藤本七段が大爆発を見せる。第6局で佐藤九段を撃破すると、運命の第7局では藤井竜王・名人と激突した。今大会から導入された新ルール「先手番入札制度」において、藤本七段は「何が何でも先手をいただきに行くという姿勢でした」と、今大会で最大値となる『2分1秒』を提示し、見事に先手番をもぎ取る。持ち時間が極端に少ない過酷な条件の中、両者1秒を争うハイスピードな熱戦が展開され、最後は「結局両方時間に追われてしまう展開になった」と語る藤井竜王・名人を振り切って、藤本七段が大きな白星を挙げた。
「連勝という形で通過することができて非常に嬉しく思っています」
