「考えることをやめさせられる」元受刑者が語る“刑務所での生活”…社会復帰を阻む「ムショボケ」とは

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■刑務所の中の実態

山下氏
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 詐欺などで4年間服役し、現在は株式会社TSUNAGUの正社員として働く山下氏は、自身の服役体験について、「作業中の私語は禁止だった」とし、刑務官との関係については「上下関係というレベルではなく、こちらからは一切反論できない。反論すると『抗弁』とされてしまう」。

 受刑者同士のコミュニケーションについては、「作業時間以外の居室などでは話すことができる」という。ただし刑務所の中は「癖の強い人が集まっている場所で、自分の意見を押し付けたい人や譲らない人が多く、その中で自分の立ち位置をどうするかはとても難しい」と振り返る。

 資格取得については、山下氏は山口県の職業訓練施設に移送されて「マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト」や「ITパスポート」を取得したと明かす。しかし「その資格が社会で役に立ったかというと、正直なかった」と率直に述べる。

 受刑者経験を持つ「TSUNAGU」の代表、松浦未来氏も「刑務所の生活は、若い時に入ったこともあって、規律を体に染み込ませてくれた点では役に立った面もある」と語りつつ、電気工事士の資格を取得したことも明かす。ただし職業訓練を受けるには「作業中の勤務態度や残刑期間など、さまざまな条件がある」。

 山下氏は職業訓練施設について、「本当に資格を取りたいという意思で来ている人は少ないと思う。先に訓練に行って帰ってきた先輩から、『あそこの刑務所は楽だった』『メシがうまかった』という話を聞いて、今いる環境を変えたいという気持ちで来る人が多い」と述べた。

■「ムショボケ」という壁…コミュニケーション能力の喪失
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